「それでも中国と付き合いますか?」

2008.08.19 Tuesday 01:16
くっくり



 この件に関しては山際さんも怒り心頭で、このように述べています。

 「これではまるで“犯人扱い”ではないか」
 「ダライ・ラマは暴力による抵抗を訴えているわけでも、五輪のボイコットを呼びかけているわけでもない」
 「中国の侵略で独立を奪われ、祖国を逃れて半世紀近くも亡命生活を送るダライ・ラマに接していながら、なぜこんな悪意に満ちた印象しか抱けなかったのだろうか」

 私も不思議でなりません。なぜこれほどダライ・ラマに冷たくなれる日本人がいるのか?
 中共が怖いのか?魂を抜かれてしまったのか?社の方針?それとも単にチベットについて無知なだけ?

 こんな日本の現状を知ったら、人権に敏感な欧米の人たちは、そして何よりチベットやウイグルの人たちはどう感じるだろうか?
 それを考えた時、私は恥ずかしさでいっぱいになるのです。


 日本の報道を思い返してみますと、チベット問題は、四川大地震で吹き飛んでしまった感があります。
 その四川大地震にしても、発生後しばらくは「様々な問題を抱える中国。北京五輪は無事開催できるのでしょうか」的な報道が多かったものの、ほどなく「もうすぐ北京五輪!楽しみですね!」と、浮かれモードに入ってしまいました。

 (私の感覚としては、6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震で四川大地震が飛んでしまって、岩手・宮城内陸地震が落ち着いてきたあたりで、「北京五輪楽しみですね」方向に行ったような気がする)

 チベット問題だけではありません。
 日本の消費者の食の安全に直結した毒餃子問題。これについての中国側の対応はどうでしたか?日本側の対応はどうでしたか?

 責任を日本になすりつけようとした中国の不誠実さ。それを受け、中国に厳しく迫るどころか「中国は前向きだ」とまで言った福田首相。
 そんな中国や福田首相の対応に、日本国民もメディアも怒りを表明したのではなかったですか?

 なのに、こちらも時間の経過とともに、すっかり下火になってしまいました。
 続報がなかったので仕方ない面もあるのかもしれませんが、それにしても、あの時の怒りは一体どこに行ってしまったのだろう?と。

 熱しやすく冷めやすいのは、日本人の悪い癖です。
 中国側もそんな日本人の習性を見抜き、2月末(事件が発覚したのは1月末)の時点ですでに中国政府内には、日本人の「飽きっぽさ」を指摘、結論を急ぐ必要はないとの意見もあったそうです(産経2/28)。

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