集団自決で審議会「軍命令の資料ない」けど「軍強制」は容認?

2007.12.08 Saturday 01:26
くっくり



文科省、軍命明記回避を要請/再申請指針示す(沖縄タイムス12/7朝刊)
 【東京】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」への日本軍の強制を削除した教科書検定問題で文部科学省が今月四日、訂正申請した教科書会社の担当者を同省に呼び、記述内容をあらためて再申請させるための教科書審議会の「指針」を示し、その中で「軍の命令」を明記しないよう求めていたことが六日、分かった。関係者によると、同省の教科書調査官が各社に「軍から直接、命令した事例は確認できていない」と伝えたという。

 訂正申請した六社のうち一社は六日、「日本軍の強制」を再度明記した上で、「集団自決」の背景に日本軍が住民に米軍の捕虜になることを許さなかった事情があるなどの説明を加え、週明けにも再申請する方針を決めた。ほかに二社は、再申請を決めているという。

 「指針」は軍命の明記を禁じたほか、「集団自決」に複合的な要因があったと明示するよう要望。具体的には(1)天皇中心の国家への忠誠を強いた皇民化教育の存在(2)軍が住民に手榴弾を配った事実(3)沖縄戦は軍官民が一体となった地上戦―などの特殊事情を説明するよう求めたという。

 これらを明記することで「軍の強制」をうかがわせる記述を可能にすることが狙いとみられる。ただ、「軍の強制」や「『日本軍』の主語」を記述していいかどうかは明らかにしておらず強制性を明確に記述できるか不透明だ。

 再申請を受け、教科用図書検定調査審議会は再度、複数回の会合を開く見通し。結論は当初の見通しより遅れ、今月下旬になるとみられる。
(以下略)

「軍強制」削除撤回せず 教科書検定審が指針(琉球新報12/7 10:14)
 【東京】高校歴史教科書の「集団自決」(強制集団死)検定問題で教科用図書検定調査審議会(杉山武彦会長)は「集団自決」の背景を詳述する必要性を認める一方で、日本軍の「直接的な命令」「強制」についての断定的記述は「生徒が誤解する」との指針をまとめ、文部科学省の教科書調査官を通じて教科書出版社6社に通知していたことが6日、分かった。「集団自決」の軍強制を削除させた検定意見は撤回しない。関係者が同日午後、明らかにした。

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