「日本の、これから」第二部(1)

2007.08.20 Monday 00:28
くっくり



渡辺治 一橋大学大学院教授【1】
「国際貢献と憲法という問題だと思うんですが、私は、今、様々な形で言われてる国際貢献論ってトリックがあると思う。二つの前提があると思うんでですね。一つは国際社会の要請だと言うが、詰まるところアメリカなんですよ。アフガンの時はアメリカに加えて、フランス・ドイツも入ってたんですけど、イラクになった途端にフランス・ドイツは脱落して、あいつらはヨーロッパの自国の権益を考えてるとか何とか言って、結局のところ国際社会の要請と言う時の日本での議論というのは、もうアメリカが前提とされてる。もう一つは最高の国際貢献ってのがどうもある。国際貢献にいろんなランクがあって、最高の国際貢献は軍事行動、軍事作戦だと。簡単に言えば、アメリカに追随して軍事作戦やるのが国際貢献だって、こういう話ですから、国際貢献が様々な活動があって、その中で我々はどんなことをやらなきゃいけないのかっていう話より前に、結論が決まってるわけです。もしアメリカに追随して軍事行動やらなければいけないってことになれば、今の憲法9条を変えなきゃいけない、だから憲法9条は変えるんだ、そうしないと国際貢献ができないんだという、初めから結論が決まった議論にのってくための前提がある(反論の声、サヨクからは拍手)」

小林節 慶應義塾大学教授【1】
「ちょっと観点が違うんですが、私は現行憲法がある間は守ってもらわないと、法治主義とか法の支配とか民主主義が崩れてしまう。ましてや、もちろん解釈いろいろありますけども、政府が確立した解釈によれば、政府の解釈ですら、海外で武力行使はしない、及び他国の武力行使と一体化しないと言ってるんですね。その政府が今、少なくともクウェートに航空自衛隊を送ってる、それがイラクに定期便を飛ばして、アメリカの攻撃部隊を乗せているということがおよそわかっているわけです。つまり銀行強盗に車を貸して手伝って、私は関係ありません、これは法的に共犯になる。同じことをやってるわけで。従ってイラクに対するアメリカの侵略戦争はもう明らかであって、アメリカが認めたわけですから、義を欠いてるわけですからね。その侵略戦争に飛行機を貸しているという状態は、私はおかしい。内容も嫌だし、と同時に何せ政府が自分の解釈も守らない、これは民主主義の崩壊だと思う(拍手)」

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