両陛下ご訪英と日英友好秘話(チャーチル首相とフォール卿の尽力)

2012.05.19 Saturday 02:20
くっくり



 両陛下がイギリスを訪問されることが発表された時、元捕虜たちが戦争責任を陛下にまで転嫁し、ご訪英を阻止しようとしました。

 そんな中、4月29日付の英紙「ザ・タイムズ」に、ある投稿が掲載されたのです。

 それはサミュエル・フォール卿による、「戦時中、日本帝国海軍に捕虜になったが友軍以上の処遇を受けた」とする一文で、日本との和解を主張したものでした。

 フォール卿が指摘したのは大東亜戦争下の1942年(昭和17年)の、日本の駆逐艦「雷」工藤俊作艦長によるイギリス海軍将兵救出劇です。

image[120518-03kudou.jpg]

【「雷」工藤俊作艦長。1901年-1979年】

 その時救出された将兵の一人がフォール卿だったのです。
 (詳細は08/11/3付拙エントリー:「雷」工藤艦長の武士道精神とサー・フォールの報恩を)

 この投書はイギリスの読者に感動を与え、以降、元捕虜たちの反日活動は急速にトーンダウンしていったそうです。

 翌月、両陛下が訪英された時、エリザベス二世女王陛下とともに馬車でバッキンガム宮殿に向かわれるパレードの沿道で、元捕虜数人が背中を向けて抗議をしたものの、圧倒的多数のイギリス国民は両陛下を歓迎したのでした。

 日本は武士道の国、イギリスは騎士道の国と言われます。

 あまりクローズアップはされないけれども、このように日英友好を目指した様々な人々の尽力があったことを、私たちは知っておくべきでしょう。

image[120518-04fall.jpg]

【2004年12月、工藤艦長のお墓に向かうフォール卿】

 ちなみに、フォール卿は2003年10月と2004年12月に来日しています。
 二度目の来日の際には、工藤艦長の墓参を果たしました。

 高齢のため車イスを使うフォール卿が、墓前への献花では、「座ったままでは失礼」と立ち上がって敬意を表し、戦時に工藤艦長が示した武士道に英国の騎士道で返礼したのだそうです。


 日本にとってイギリスは距離的にはとても遠い国です。

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