やはり教育は大事!藤原正彦さんインタビュー

2011.06.20 Monday 19:48
くっくり


 ——安倍政権が「戦後レジームからの脱却」を掲げ、憲法改正のための国民投票法を制定し、教育基本法を改正するなどその基盤を整えましたが、その後、民主党政権となって揺り戻しが始まりました。このような中で、日本人が東京裁判史観から脱却するための具体的な一歩は何だとお考えですか。

藤原 まず、日本中の人に本書*1を読んでもらいたいですね。ここにも書いたことですが、私は定年前の十数年間、務めていたお茶の水女子大の新入生を対象に、数学科の講義とは別に読書ゼミを開いていました。彼女たちに「日本ってどういう国ですか」と尋ねたら、多くが「恥ずかしい国」と答えるんですよ。「どうして?」と訊くと、明治・大正・昭和とアジア中を侵略してみんなに迷惑をかけているからだと。江戸時代には士農工商という身分制度の下、庶民はみんな虐げられていたと。その前はもっと恥ずかしい時代。その前はもっともっとと。そう学生は習っているわけです。

*1 本書=「日本人の誇り」藤原正彦著 (文春新書) 2011/4/19発売

 それから、全国各地での高校で講演すると、高校生が感想文を送ってくるんです。それを見ると同じなんです。「日本というのは恥ずかしい歴史をもった国だと思っていました。今日、先生の講演を聞いて、日本人というのは誇り高い国民で、素晴らしいことをしてきたということを初めて知り、胸を張れるような気がしました」と。

 ここに希望があります。二十代、三十代がだんだん私の言うことを無理なく引き受けられるようになっています。日教組史観が骨の髄まで染み込んでいる人々は変わりようがないと思いますが、若い人には少し期待が持てるようになってきました。さきほどお話ししたお茶の水女子大生も、きちんとした読書をして授業で私が本書に書いてあるような話を少しずつすると、半年で変わるんです。

 ——変わりますか。

藤原 変わるんです。人間というのは、特に若い人は説得力のある話を聞けば変わっていくものです。できれば中学校や高校で教えている若い先生にも本書を読んでもらいたいですね。

 「百年戦争」*2で日本はいくつかの間違いを犯しましたが、その結果、アジアとアフリカは欧米から解放され、公の場での人種差別がなくなった。それが意図しなかった結果だとしても、世界史上燦然と輝く大殊勲ですよ。日本が「百年戦争」をしなければ、世界はいまも白人支配のままだったでしょう。

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