女性暴行、乗客知らんぷり
2007-04-23 Mon
■特急トイレで女性暴行、36歳男を再逮捕…乗客知らんぷり(読売4/22)JR北陸線の特急電車内で昨年8月、女性客に乱暴したとして、大阪府警淀川署は21日、滋賀県湖南市の解体工事業、植園貴光被告(36)(強姦=ごうかん=罪などで公判中)を強姦容疑で再逮捕した。
同じ車両には約40人の乗客がおり、異状に気付いた人もいたが、植園被告にすごまれ、制止や通報ができなかったという。
植園被告は昨年12月、JR湖西線の電車内と大津市内の駅トイレで2件の女性暴行事件を起こしたとして起訴され、今月6日、大津地裁で開かれた初公判で起訴事実を認めていた。
調べでは、植園被告は昨年8月3日午後9時20分ごろ、特急「サンダーバード」(9両)が福井駅を出発した直後、旅行客の大阪市内に住む20歳代の女性の隣に座り、「声を出すな、殺すぞ」と脅して体を触り始め、同10時45分に京都駅を出発後、トイレに連れ込んで暴行した疑い。
女性がいた車両には当時、約40人が乗車。女性がトイレに連れて行かれる際、泣いているのに複数の乗客が気付いたが、「何を見とるんじゃ」と植園被告にすごまれ、何もできなかったという。車掌も、女性の隣に座る植園被告を確認していたが、暴行には気付かなかったという。
(以下略)
今日のワイドショー、情報番組はこの話題でもちきりでした。
コメンテーター諸氏の発言をまとめるとこんな感じ。
「厄介なことには関わりたくないという最近の日本人の悪い面が出た」
「40人もいて誰も助けようと言い出す人はいなかったのか」
「昔だったら助けようという人がいただろうが、最近は逆切れされて刺されたりする事件も多いので、動けなかったのではないか」
「いや、集団で挑めば助けられたはずだ」
「いくら容疑者がすごんだといっても、車掌に連絡したり、携帯電話で警察に通報するぐらいはできたのではないか」
これね、ほんと被害者の女性が気の毒でたまりませんわ。
誰か助けてあげてほしかった。
私は若い頃から、自分や周りの誰かが痴漢被害などに遭った時は、もうためらうことなく「この人、痴漢です!!」って大声をあげるタイプです。
例えばこれは私が大学生の時の話なんですが……
朝、ラッシュが終わりかけの午前9時前。
いつものように某ターミナル駅から普通電車に乗って、大学(大阪府下)に向かっていた車中でのこと。
座ろうと思えば座れる程度の混み具合でした。
ふと見ると、ある一画だけが人が異様に少ない。
何だろうと思って近づいて見てみると、酔っ払いなのかクスリでもやってんのか、とにかく変な中年男性が隣に座っている若い女性に猥褻行為をしていたのです。
身体に抱きついてあちこち触ったり、淫らな言葉を吐いたり、色々と。
私は「これはヤバイ。誰か助けてやってよ」と周りに目で訴えたんですが、女性はもちろん、男性も(学生もサラリーマンも含めて)みーんな見て見ぬふり。
どうしよう、どうしよう……と考えあぐねること約5分、私が降りる駅が近づいてきました。
で、私がとった行動は、電車が止まる寸前に、その男の前に歩み寄り、
「嫌がってるやん!やめたげーや!」
と声を張り上げることでした。
すると男は私の顔を見てキョトンとした表情になり、動きが止まりました。
その直後、電車が駅に止まってドアが開きました。
被害女性は隙を見て男から逃れ、ものすごい勢いでドアからホームへ飛び出していきました。
「えっ、あなた待ってよ。私を置いてかないでよ」という感じで、私もホームへ飛び出しました。
あとはもう後ろを一切振り返らず、ホームから出て、大学まで全力疾走しました(^_^;
(あの時の女性、結局お礼の一言もなかった。こっちも別にお礼を言われたくてやったわけじゃないですが……)
あの時に一番思ったのは、恐怖とかよりも、何と世間は冷たいんだろう、何と世の男性は情けないのだろう、ということでした。
これは決して最近の話ではなく、昭和の話です。
昭和の時代からこうだったんです。
だから今回のニュースを知った時、「世間ってそんなものよ、冷たいものよ」と思うと同時に、「誰か一人ぐらい、私みたいな“無鉄砲”な人間がいなかったのか」と悔しさを感じました。
もちろん実際にその車両がどういう状況だったのか、私は詳しくは知りません。
その場に私がいたとして、若い頃みたいな行動がとれたかどうかわかりません。
でもやっぱり、「せめて車掌さんに通報ぐらいしろよ、それぐらいはできたんちゃうの?」と、思ってしまうわけです、はい。
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