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04/12/21(火)■読者石井様のメール

 くっくり様へ
 昨日の「読者K様のネタ」に追記しておきます。

 鄭大均著『在日・強制連行の神話』(文春新書)には「文教新聞」(在日コリアン向け新聞)1947年10月6日付から、以下のような記事が引用されています(同書115〜116頁)。

北朝鮮のソ連軍では朝鮮人労働者八十万以上を強制労働に徴発しているが、その労働者は皆、樺太に送られている。ソ連軍は全家族に食料と給料を支払うとの契約でこれらの人夫を募集しているが、(中略)いまだに食料も給料も支給せず八十万の中過半がクリスチャンで強制的に連行されているという。(後略)

 80万という人数には疑問も残りますが、このようにして強制連行された人も「サハリン残留朝鮮人」に多数含まれていると考えるべきでしょう。なお「過半がクリスチャン」というのが事実なら、連行の目的は強制労働ではなく、北朝鮮が「クリスチャン=親欧米派」と見なしてサハリンに追放した可能性もあります。
 
 もう一つ、「朝鮮人」というより「朝鮮系ソ連人」とするのが正しいのですが、以下のような話もあります。

 第二次大戦前、ウラジオストクから沿海州にかけて、かなりの朝鮮系住民がいました。ところがスターリンは彼らの中に日本人や朝鮮人スパイが潜り込んだり、あるいは朝鮮系住民が日本側に情報を流すことを恐れ、1930年代後半から彼らを中央アジアに強制移住させます。その数はカザフスタンへ9万5千人、ウズベキスタンへ7万7千人と記録されています。

 また、サハリンからさらに中央アジアに移された朝鮮人もいます。気候的にシベリア流刑よりはマシでしょうが、強制連行であることに変わりありません。
 彼らが極東に帰れるようになったのはソ連崩壊後のことです。

 ちなみに戦争中、日本へ渡航する朝鮮人は年間40万人前後でしたが、一方で年間25万人以上が帰還していました(内務省資料より)。「強制連行」の一方でそんなに多くの帰還者がいるのは不自然です。
 
「2年ほどの契約で出稼ぎに行った」という多くの朝鮮人による証言を裏付ける数字といえます。

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04/12/20(月)■読者A子様のメール

 こんにちは、初めまして。いつもくっくり様のご意見を興味深く拝見しております、一学生のA子と申します。

 政治問題ではいつも頷ける事が多く、また他の方々の意見や参考資料の紹介には大変感謝しております。
 マスコミ(特にテレビ)が偏向している昨今、ネットで見識ある意見を取り入れられるという事は未だ精神的に戦後復興を遂げていない日本の将来に光をもたらすものと思います。

 ところで、北朝鮮拉致問題に関する経済制裁についてですが、これは私の一意見として聞いていただきたいのです。

 私は家族の方々の立場ではないからこのような非情な意見を申し上げられるのですが、
今の経済制裁は時期尚早であると思います。
 その理由は、武力の行使ができない日本にとって経済制裁は最後の切り札であり、
もしも切り札が効かなかったときに次の手が打てないからです。

 日本の経済制裁が効かない場合・・・それは中国の手出しが考えられます。

 2008年北京五輪が終わり、万博も終わった後、 中国は本格的に台湾問題に取り組むと想われます。
 その際アメリカ合衆国は世界の民主化を目的に中国と対立し、米中戦争が起こるやもしれません。

 例え中国から見れば小さな国であっても、一人で自由に国を操れる北朝鮮は武器庫、また溜め込んである食料庫として大切な牙城であると想われます。ですから
北朝鮮の崩壊を避ける為にあらゆることをするでしょう。
 中国もODAができますので日本の援助を補うことは可能だと思います。
 チベット問題やウイグル暴徒でも知られるように中国は多くの民族問題を抱えています。なおさら北朝鮮ー共産主義圏をつなぎとめておきたいと想います。

 中台戦争、ひいては米中戦争というのは極論ですので、実際に起こる可能性は低いかもしれませんが、0%ではありません。

 そして、例え戦争がなかった、もしくは中国の視野になかったとしても、共産圏最後の大国・・中国にとって北朝鮮が大切であるという事実は確かです。

 
拉致された人を完全に取り戻すには失敗は赦されません。
 日朝国交正常化はもちろん無意味ですが、解決方法は金正日政権を倒し、北朝鮮の民主化を進めることだと思います。

 ここからは私見であり理想論でありますが、過激な思想ですが、
拉致問題完全解決は中国の民主化だと思います。
 具体的な構想としては、ウイグル、モンゴル、チベットや台湾、また印パと手を組む。
 今回イラクで民主化が進んだのでそこの石油資源を視点にいれ、インド洋から少数民族地域に援助をする・・・というのもアメリカは考えているのかなと思います。(その頃は民主党、おそらくヒラリーでしょうが)

 以上の意見は可能性に過ぎません。
  ですが切り札が少ない日本は経済制裁のカードは慎重に扱わなければいけません。

 もちろんご家族の苦しみを思えばそんな意見は、方々を更に苦しめるでしょう。今やらずしていつやるのかと。
 ですが
拉致問題は北朝鮮だけにとどまりません。あの国の背後には必ず中国がいるのですから。

 拉致問題の確実な絶対解決、そして全員解決を願って思う意見です。
 ただ、これからの日本には、国民が経済制裁を叫ぶのはプラスになります。
 ですから
経済制裁を口にすることを止めてはいけませんし、金正日政権への効果的な揺さぶりとなるでしょう。

 小泉総理に泥をかぶせる手段ですが、これが日本の姿勢として 拉致問題解決への得策であると思います。

  初めてにもかかわらず長々と申し訳ありませんでした。
 安全や国家について考える機会が少ない日本ですが、日記で、意見を発信することは必ず、日本のためになると信じております。
  反発も多いでしょうが、片隅より声援をお送り申し上げています。
 (旦那様のさっくりすっぱり発言が好きです。)

A子 拝

 中台戦争については・・・
 http://www.chokugen.com/opinion/opi-index.htm

  No.279号 (平成16年11月29日)  日本は変身し始めた

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04/12/19(日)■読者石井様のメール

 くっくり様へ 石井です。
 今回は
14日付「ぼやき」に引用されていた蓮池さんの言葉から・・・

> 蓮池透
> 「制裁は報復が目的になってはいけない。救出までを視野に入れた奪還シナリオを立てて、やる。経済制裁をやってしまうと、日本はあとはもうカードがないから、戦術を持って制裁をしてほしい」

 この発言の意味するものは非常に重要で、よく吟味する必要があります。

 1.報復ではなく、救出のための奪還シナリオ
 2.「制裁」カードの有効性

 この2つを軽視したような制裁是非論が先走っている傾向は否定できません。

 まず、現状では(レベル5の)経済制裁は日本の最後の交渉カードになっていることは否定できません。したがって、これにともなう要求には可能な限りのものを詰め込む必要があります。
 ここに含まれている拉致被害者には

 1.政府認定の10人
 2.救う会が認定している日本人被害者全員
 3.韓国からの拉致被害者
 4.在日朝鮮人の拉致被害者

 これらを全て含める方向で要求する必要があります。

 1、2について説明は不要でしょう。

 3の韓国での被害者を含める必要があるのは、韓国をこの問題に引きずり込んで、韓国世論を少しでも日本の味方に付けるため、そして北に「歴史カード」を使わせ難くするためでもあります。いかに韓国の現政権が「民主主義より民族主義」政策であるとしても、韓国の拉致被害者家族の要望を受ければ野党は動くでしょう。そうすれば経済制裁の際に韓国政府が北を支援するということは難しくなるはずです。北朝鮮としても、韓国人被害者に対しては「日帝三十六年」や「強制連行」を引き合いに出して日本を牽制することはできなくなります。

 4も実態は不明ですが、北朝鮮に招かれたが渡航を拒んだり、逆に北朝鮮に批判的だった在日朝鮮人が「行方不明」になったという話が存在することは事実です。被害者が外国人とはいえ、日本の主権に関わる問題ですから、これも調査要求に加えるべきでしょう。

 せっかくの最終カードですから、せめてこのくらいは盛り込む必要があります。また「日本人の救出」ではなく「全ての被害者救出」を訴えることの方が国際社会に対する影響(特に制裁を行う際の)が大きいことは言うまでもありません。

 これらをきちんと要求せずに経済制裁を行うと逆に「政府認定の10人を返せば拉致問題は全て終わり」と北朝鮮に解釈されてしまう可能性があります。そして実現してしまうと他の被害者救出が不可能になる可能性が高くなってしまいます。これでは困ります。

 もう一つ、「経済制裁」カードの有効性を高める必要があります。
 
 日本一国による経済制裁でも効果は生じます。けれども北朝鮮の急な崩壊を嫌がる中国と韓国が経済支援や貿易強化で支えてしまう可能性は充分にあります。このうち韓国に対しては先述の方法で北支援を牽制するべきでしょう。
 さらに経済関係はわずかであっても、
北と国交を結んでいる国は150近くあります。このうち少しでも多くの国を日本の味方ににするかで効果がかなり変わります。せめてEU諸国と主要資源国は何とか経済制裁に加わってもらうよう調整が必要です。
 そのためにも「拉致問題は二国間の問題ではない。北朝鮮は必要とあれば韓国人でもレバノン人でも拉致する国であり、これは国際的な問題である」という主張は欠かせないでしょう。

 経済制裁発動の前に(特に「レベル5」であれば)これらのことはぜひやっておく必要があります。
 本来なら、5月の訪朝の頃までにやっておくべきでしたが。

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04/12/12(日)■読者M様のメール

 くっくりさん、
 ある日偶然にあなたのサイトにたどりつきそれから毎日のようにみています。日本の出来事がよくわかります。
 今日はどうしてもお礼を言いたくてメールをさしあげます。
 台湾のことを書いてくださつてありがとう。
 それから、
 台湾が独立の根拠としている他の理由はここにもあります。
 http://www.taiwannation.com.tw/jcairo.htm
 本当の台湾の歴史は英語ですが、以下にあります。
 http://www.taiwannation.com.tw/english.htm
 
もう少し台湾の事実を多くの人たちに聴いていただきたいのですが、時間が必要のようです。
 くっくりさん、ほんとうにありがとう。

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