天皇皇后両陛下が避難所ご訪問 このような方々を戴けた日本人の幸運
2011.04.02 Saturday 01:45
くっくり
天皇はなぜ尊いか。これについては『言葉では説明できない』と。これだけ論理的に明解に説明される先生が、説明ができないとおっしゃるんですね。
ただし、葦津珍彦先生は、世界の中で天皇ほど非政治的な君主はないが、国民に対してこれほど影響力を持っている君主もないのだということを言っているわけですね。それで国民はいろんな理由で天皇を尊敬する。その尊敬もいろいろバラバラであるというわけです。でもバラバラでいいということなんですね。ただ、それが今だけの話ではなくて、五十年前も百年前も、それこそ幕末だろうが江戸時代、平安時代、もう日本のわが国の歴史始まって以来、その状況は変わらなかったというわけです。
故高松宮殿下のお言葉を借りれば、なぜ二千年皇室が続いてきたか。それは歴史的に国民によって守られてきたからです。ですからもしどこかの時代で、天皇なんか要らないという時代が一カ所でもあれば、今皇室はなかったわけですよね。どの時代も国民が守り続けた。
天皇を殺してしまおうなどという勢力はなかったわけです。そういう勢力があって戦いながら勝ち進んできた現在なのではなくて、もともとそういう発想がなかったわけです。それを考えると、なぜ尊いかといったら、いろんな理由があって、もうそれは説明できない。それを教えていくのは非常に大変なことで、天皇とは何かなどということを明確に書いて、それを読んだらわかっちゃうような教科書ができようはずもないわけですよね。ただし、一つの材料として歴史はこうだとか、歴代の天皇はこうだったんだ、もしくは昭和天皇はこう対応されたんだと、そういったことをいろいろと知る中で、一人ひとりが、あ、だったら僕はこう思うなという、そういうものを大切にしていけばいいんじゃないかと思うんですね】
天皇や皇室を尊く思う理由は人それぞれバラバラでもいい、理由そのものは重要ではないということです。
ただ間違いなく言えるのは、皇室は、作られた「制度」ではなく、自然に育まれた日本の「文化」であるということです(だから「天皇制」という言い方は間違い)。
そして長い日本の歴史の中、皇室と国民の間には理屈では計れない、大きな、深い、温かい、つながりが確かに存在してきたということです。
両陛下は「国民と困難を分かち合いたい」として、さまざまなことに取り組まれています。
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