2011.03.22 Tuesday 01:30
くっくり
「高傑村は日本の友人を熱烈歓迎する」との書き出しの携帯電話のショートメールを受け取ったのは、13日の午後だった。一瞬、何のことなのか理解できなかった。
高傑村とは、一昨年12月に取材をした中国北西部、陝西省楡林市の山奥にある寒村だ。当時19歳の現役女子大生、白一●さんが村長に当選したことで注目された。「若さと知識で村を豊かにする」との選挙公約を実現するため、試行錯誤を繰り返す白さんの奮闘ぶりを産経新聞が紹介したところ、複数の日本の読者からの励ましの手紙が白さんに送られたという。
メールの差出人は白さん本人だった。東日本大震災の被災地の悲惨な状況をテレビで知り、村の幹部と相談したところ、日本の被災者を受け入れることを決めたという。「地震や津波で住むところがなくなった日本人がいれば村に来てください。数百人なら数カ月間、無料で住むところと食事を提供できる」と書いてあった。
胸があつくなった。白さんに電話をかけた。21歳になった彼女はすでに大学を卒業し、今は村長職に専念しているが、以前と変わらないはきはきした話し方だった。「日本の皆さんが来れば、みんなで村特産のナツメを栽培しよう。乗り越えられない困難はないよ」と励まされた。(矢板明夫)
●=杉の木へんを丹に
福島原発で発生した放射能漏えい事故で、原発にいた800名の作業員の大部分が撤退するなか、50名の決死隊が現場に残り、作業を続けている。中国メディア環球時報は「彼らは体を張って福島原発の最後の砦となっている」と報じると、中国のインターネットユーザーたちから称賛の声があがった。
記事は50名の決死隊について「死士」という表現を用いたうえで、「50名の死士たちは発電所内に入り、死の危険をおかして水の注入作業を行っている。東京電力によれば、50名の多くが50歳以上で、20名は志願者であるという。現在は増員され180名が作業にあたっているようだ」と紹介。
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