支那人の民族性を考える上での具体例を77年前の本に学ぶ
2010.12.07 Tuesday 01:58
くっくり
(p.180-181)
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【犠牲者は圧倒的に住民】
〈共産党と国民党の戦いで〉もちろん、300万もの人間が戦えば(300万とは大げさだが、理論的にはいくつもの集団が集まって戦闘に参加するのだからこういう数字になる)、多くの死者が出る。ところが兵隊の死者はごく少ない。ほとんどは戦場となった地域の住民である。しかもほとんどが餓死である。米粒一つ残らず「友軍」に奪われるからである。一つ例を挙げよう。1931年の5月、江西省と湖南省における対共産党戦に関する楊将軍の報告である。
江西
死者 18万6000人
難民の死者 210万人
焼失家屋 10万棟
湖南
死者 7万2000人
焼失家屋 12万棟
次は1932年11月の湖北省での共産党の略奪報告(湖北省知事)である。
死者 35万人
家を失った難民 350万人
焼失家屋 9万8000棟
これはほんの一部に過ぎない。この数字を疑う理由はない。数字にはないが、住民を守るべき軍が逆に食料を取り上げ、飢え死にさせ、あるいは焼き討ちにする。将軍たちはこういうことは報告しないのである。共産党の支配地区には「どちらもひどいが、防衛軍より共産党がまだまし」と言う者も多い。宣教師の家族たちも「その通りだ」と言っていた。私も福建で、共産党に追われた難民が徒歩で、また小船で逃げてくるのを目撃した。大混乱だったそうだ。福建や隣の広東では大虐殺はないようである。共産党のやり方はこうである。カネのありそうな者を拷問する、羽振りが良く資本主義者と思われる者は即刻殺す。だから金持ちは共産党が来る前にさっさと逃げる。貧乏人だけが残り、餓死者が出るのである。
(p.203-204)
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【中国に共和制などあろうはずがない】
アイヴァン・ハーディング氏である。氏は現在、済南府にあるイギリス総領事であり、中国学の権威であると同時に、西はカシュガル、トルキスタン、東は黄海沿いの霧深い港町まで、中国全土を隈なく旅した経歴をお持ちで、生涯かけて集めた氏のお話はまことに面白い。氏は、大虐殺、飢饉、内戦、大屠殺、民衆の抑圧等、慣れっこだ。中国に幻想など抱いていないのである。
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