尖閣事件で改めて露呈した民主党政権の統治能力の無さ

2010.10.02 Saturday 01:54
くっくり



 もっともメディアは本来無責任で、言うことコロコロ変わるのは日常茶飯事だから、ま、仕方ないとしても、政府の対応がコロコロ変わったり、チグハグだったりするのはいただけません。

 菅政権も最初は、船長釈放で国内世論に弱腰だと批判されたため、それをかわすためにはやっぱりビデオ公開しなきゃってなってたわけでしょ?
 それが中国が軟化してきて、さらに「フジタ」社員の4人中3人帰ってきたものの、あと1人拘束されてる、こういう段階でビデオ公開はどうなのか?と。
 ま、そこは分からないでもないですよ。人命軽視のどこぞの国とは違って、わが国は人命優先ですから。

 でも、報道によれば、ビデオを国民に公開したら、「何だこれは!明らかに中国漁船は悪質なのに、何で釈放したりしたんだ!」となって、かえって政府批判が高まるんじゃないかということで、それで迷い出していると。

 私としては、いや、ここまで引っぱっておいてやっぱり公開しません、ってなる方が、逆に批判は高まるんじゃないかと思いますけどね。

 ただ、こうなって来ると、もうおそらく弱腰菅政権はビデオ公開には踏み切らないだろうなと、私は半ば諦めています。
 いくら前原外務大臣や馬淵国土交通大臣(二人とも「口だけ大臣」だけどもとりあえず強硬派)が「公開すべきだ!」と頑張ってもダメなのでは?

 なんて思っていたら……

 10月1日になって前原さんも馬淵さんも折れちゃいました。
 仙谷官房長官、前原外務大臣、柳田法務大臣、馬淵国土交通大臣が午前、首相官邸でビデオの扱いについて協議し、国会への提出のあり方などの対応を仙谷さんに一任することで合意したそうです(産経10/1 11:47)。

 仙谷さんに一任って……。
 あちゃー、こりゃもうビデオ公開はなくなったも同じじゃないですか?

 などとガッカリしてたら……

 やっぱり来ましたよ。ビデオの国会提出、先送りですって。
 仙谷さんは民主党の鉢呂吉雄国会対策委員長や羽田雄一郎参院国対委員長らと会談し、ビデオの国会提出を先送りする方針で一致したのだと(読売10/1 20:32)。

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