「たけしの教科書に載らない日本人の謎2010」(2)終

2010.01.04 Monday 00:18
くっくり



 浅草寺は徳川家が江戸を治めるまでは、この地域の総鎮守の役割を担っていた都内最古の寺。
 夏至の太陽が意味するのは「新生」。浅草寺から昇る太陽は、徳川家の菩提寺に代わって、霊的守りの中心を新生する意味合いがあったとも考えられるのだ。
 そして夏至の夕日が沈むライン上にほぼ位置しているのが明治神宮の参道、そう、表参道。

 「表参道から見た明治神宮の方向に、ほぼ夏至の日没が観測できるわけです」(宮元健次)

 古代から、夏至の夕日は先祖繁栄の光と呼ばれてきた。
 1年で一番力のある太陽を利用する。夏至の日が、明治神宮に沈むラインと参道の向きを重ねることにより、先祖の力が強まり、東京を守る力も強くなる、明治神宮にはそんな願いも込められているのだ。


◆たけし人生初の熊野詣で

 三重県熊野市、七里御浜(しちりみはま)。ここでたけしは待っていた。
 熊野では重要なものは海を渡ってやってくる。
 この日、たけしが待っていたのは……日の出。

 「やっぱすげえな、これな。…太陽と地球との関係が分かんない時代、これ見たら、そりゃ感動するよ。毎日こうやって昇るわけだろ。…これ太平洋の一番こっち側さ、東だろ。あっちに(海の向こうに)何かありそうだよな」

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 2004年、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産になり注目を浴びた熊野。
 熊野とは、紀伊半島の和歌山、奈良、三重にまたがった地域の総称。熊野三山など、古くから信仰を集めてきた。
 熊野の語源は、熊という文字が奥まった場所を指す「隈」だったという説がある。

 都から見て、陸地の一番端にあった熊野は、この世の果て、再生を意味する日が昇る場所。
 国の中心から離れた神秘的な場所として、熊野を含む紀伊山地は、古くから高野山などの仏教、伊勢神宮や熊野三山などの神道、そして修験道の修行場と、さまざまな宗教の聖地とされてきた。

 一昨年、ビートたけしは伊勢の神宮を訪れた(こちら参照)。
 「圧倒されるね。何かね、家内安全とか言おうとしたらとんでもない話だったね。そういうのは言ってる場合じゃない。…もっと宇宙的なんだよね」

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