「アンカー」マイケル・ムーア監督インタビュー

2009.12.17 Thursday 02:24
くっくり



マイケル・ムーア
「日本は大きな資本主義の国ですよね。お金儲けがうまいし、お金が大好き」

青山繁晴
「あなたの映画では、信じられないほど悲惨なアメリカの状況が次々に登場しますよね。あなたは『民主的な資本主義』を求めているように感じたのですが、お聞きしたいのは、『民主的な資本主義』と『社会主義』がどう違うのかなんです」

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マイケル・ムーア
「ああ、いい質問だね。私は民主的な資本主義はありえない、矛盾していると思うよ。なぜなら、民主的な奴隷制度なんてないでしょう?民主的な子供の強制労働もない。今、資本主義というものをよーく考えないといけない。私の言う資本主義は、あなたや私が稼いだお金のこととか、たとえば誰かさんがクズ屋を開くとか、そういうのじゃないんです。そりゃビジネスだし、お金を稼いで良い暮らしをすること自体は、いいことだよ」

青山繁晴
「そう、自由だからね」

マイケル・ムーア
「そのとおり。キャピタリズム、資本主義とはあくまでも経済のシステムさ。21世紀ではほんの一握りの富裕層の財産を守るためのシステムなんだ。それで他の人々が豊かになることがとても難しい。たとえて言うと、ほんの一部の人しか頂点に立てない。ピラミッドみたいなもんだよ。下の方にいるみんなは、上に行くには頑張って努力すればできると思ってるけど、もちろんピラミッドの頂点にはそんなにたくさんの人は立てない。どんなに一生懸命に働いても、子供を大学に行かせたり、医療を受けさせられるという確証はない。アメリカではとってもお金がかかるからね」

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青山繁晴
「あなたの理想的な経済システムと『社会主義』の違いは何ですか?」

マイケル・ムーア
「資本主義でもない、共産主義でもない」

青山繁晴
「第3の方法?」

マイケル・ムーア
「そう、第3の方法さ。資本主義は16世紀の考え方だし、社会主義は19世紀の考え方だよね。今は21世紀なんだよ?この21世紀に合った制度を考え出せるぐらい、頭はいいはずだ。一部の人にだけ利益を与えるのではなくて、みんなが参加できて、利益も得られる、誰も苦しまない制度を作り出さないと。そんなことはできないって?いや、こんなに豊かな国なんだから、日本とかアメリカならできる。私の国のアメリカでは、子供の6人に1人は貧困で飢えている。デトロイトのような大都市の高校生は70%がドロップアウトしているんだ。大きな問題を抱えていて、変革が必要なのに、資本主義は何も解決してくれない」

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