「アンカー」鳩山偽装献金 したたかさの裏に演出家と“貴種流離譚”

2009.12.03 Thursday 03:06
くっくり


「貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)」

青山繁晴
「はい。これ、貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)と読んで、これあの、知ってる人はもちろん多いと思いますが、これあの、折口信夫(おりぐちしのぶ)さんって民俗学者が作り出した言葉で、あのこれ、難しそうに見えて全然難しくないんですよ。貴い種、つまり貴い身分のお方が、その、いろいろ流離なさる、ね、あちこち辛い思いをなさって、島流しになったり、いろんな苦労をなさると。譚ってのは、これストーリーってことですから」

村西利恵
「話。はい」

青山繁晴
「貴いお方が流れ流れて苦労するってことは、とてもそのお話は日本人は好きだと。その日本の文化の一番根っこだっていうことをね、折口信夫さんて学者さんが言って、で、これは僕は実はあの、今から20年ちょうどぐらい前に鳩山さんに言ったことあるんですよ。あなた総理にいつかなりますよと。そしたら鳩山さんがえーっと笑われたから、僕がお世辞なんか言うわけないでしょと、お世辞じゃなくてあなたは貴種流離譚に上手く乗っかるから、つまりあなたのこと貴種だと思うから、国民が。その、いつか総理になると申したんです。本当はこれあの、貴種っていうのは皇族につながる方だから、鳩山さんの一族とはほんとは違うんですが、これを今になって鳩山さんが上手に活用してると思われるのが、皆さん、最後にこの言葉なんです」

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村西利恵
「『恵まれた家庭に育ったものですから、自分自身の資産管理が極めてずさんだった』」

青山繁晴
「はい。だから普通、恵まれた家庭に育ったからずさんでしたなんて言ったらですよ、たとえば前の、元の総理の安倍晋三さんはね、自分のブログで、これ麻生さんが言ったら即死なのに、何で麻生さんには甘いんだと言ってね、不満だけ述べておられるんですが」

村西利恵
「(青山さんの言葉を訂正)鳩山さんに甘い…」

山本浩之
「(同上)鳩山さんには甘いんだと」

青山繁晴
「ああ、鳩山さんには甘いんだと、不満だけ述べておられるんですが、これは実にしたたかに、私は貴種ですってこと言ってるわけですよ。貴種で、だから流離っていうのは、たとえば自民党の田中派にいたのが、さきがけ行ったり、いろいろ苦労して、小沢さんのもとでも苦労して、今もまた苦労なさってる。そういうのは認めてくれたら、実は世論は自分に対して辞めろまでは行かないと、小沢さんも首のすげ替えまではできないってことを、僕はきちんと根深いところで、さっきの演出家も含めて計算なさってるのが今の姿だと思うんですよ。そして僕はあの、鳩山さんの人間像っていうのは、この戦後の64年間が作ったものだと申しましたが、この貴種流離譚まで考えると、私たちの文化の相当深いところまで食い込んでる人だってこと言えると思います。あの、もう時間ありませんが、ぶらさがり取材を受ける時にね、高い背をこうやって縮めて(前屈みになる)、こういうふうに姿勢されてるでしょ。ね」

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