京都の地名に潜むミステリー「ビーバップ!ハイヒール」より

2009.11.23 Monday 01:05
くっくり



 子供を身ごもったまま死んでしまった母親が墓で出産し、自分がお乳をあげられないため、毎晩飴を買いに来たという話にちなんで付けられた。

 蔵田敏明氏曰く……
 「こういった物語を喋るということは、霊を呼び出すことになる。皆さんがお寺にお参りしたり、飴を食べたりして、冥福を祈ることが鎮魂になっている」

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【第5位:蹴上(けあげ)】

image[05-1map.jpg]

 琵琶湖疏水の入口となっている蹴上。
 春には美しい桜が咲き誇ることで知られている。
 しかし、なぜ蹴上と呼ばれているのか?
 誰かが何かを蹴り上げたのか?

 実はこの地名にはある人物が関わっている。
 それは牛若丸こと源義経。

 鞍馬山に預けられていた義経が京都を脱出して、奥州へ旅立つ時のこと。
 坂の上から数人の武士が下りてきた。
 彼らは源氏の最大の宿敵である平家の武士たち。
 義経は彼らを討つために厳しい修行をしてきたのだ。
 しかし、今は一刻も早く奥州へと急がねばならない。

 「ここは我慢するのだ。顔を見られぬよう通りすぎよう」
 顔を隠し、道の端に寄ってすれ違おうとした。
 しかし、武士らは義経に向かって水を蹴り上げた。
 義経は武士らを捨ててはおけず、彼らを惨殺した……。

 この逸話から付いた地名が、蹴上。
 平家の武士が義経に水を蹴り上げたことに由来しているのである。

image[05-2nyorai.jpg]

 坂を上りきった所に今もある義経大日如来。
 これは蹴上で斬った武士の菩提を弔うために、義経自らが安置したと言われている。

 平家の武士を切り倒した義経は、その後、山科の手前にある小さな池で血の付いた刀を洗った。

image[05-3tiaraiike.jpg]


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