外国人から見た日本と日本人(15)

2009.11.17 Tuesday 00:32
くっくり


 日本だけではありません。日本と同じく周囲を海に囲まれた台湾に住む私自身も、「船中八策」に大いに励まされてきたのです。

※船中八策とは…
一、天下の政権を朝廷に奉還せしめ、政令宜しく朝廷より出づべき事。
一、上下議政局を設け、議員を置きて万機を参賛せしめ、万機宜しく公議に決すべき事。
一、有材の公卿・諸侯及天下の人材を顧問に備へ、官爵を賜ひ、宜しく従来有名無実の官を除くべき事。
一、外国の交際広く公議を採り、新に至当の規約を立つべき事。
一、古来の律令を折衷し、新に無窮の大典を撰定すべき事。
一、海軍宜しく拡張すべき事。
一、御親兵を置き、帝都を守衛せしむべき事。
一、金銀物貨宜しく外国と平均の法を設くべき事。

■アレクサンダー・ゲルマン=アメリカ人。1967年(昭和42年)生まれ。90年代から、ニューヨークを拠点にグラフィックデザイナーとして活躍。企業のブランディングに定評があり、100本以上のCMやプロモーションビデオを制作した。イエール大学、マサチューセッツ工科大学メディアラボの客員教授などを歴任。38歳でビジネスの世界から身を引き、現在は東京を拠点にして、漆器や九谷焼といった石川県の伝統芸能の職人たちとの共同作業にいそしんでいる。
「正論」2009年11月号【鍵は文化の発信力 アレクサンダー・ゲルマンに聞く「ポスト・グローバルは日本の時代だ」】より

 なぜ日本人は自分自身を正しく認識することができないのでしょうか。日本人の自己認識は常に欧米人の浅薄な日本人観を写したものになっています。欧米人が『日本人はコピーはうまいが創造性はない』と言えば、その通りだと考える。そろそろそういった悪癖から脱するべきでしょう。日本人はこれからの世界のリーダーとなるバックグラウンドを備えていることをきちんと認識すべきです。

 日本人は江戸時代から続く文化に身を置いて21世紀のテクノロジーを自在に操る。こんな民族はほかにはいません。

 ポスト・グローバル時代の鍵はローカルの自立です。そして自立の核となるのは独自の文化なのです。独自の文化こそがローカルにアイデンティティーを与え自立へと導く。私は日本の伝統工芸に核となる可能性を強く感じたのです。

 世界はまだ『タイム・イズ・マネー』という効率の価値観に支配されていますが、私は日本での共同作業で、何かを作るためには『時間』が非常に重要であることを学びました。欧米人には無駄と思われる時間も、実は非常に深い意味があるということをね。

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