「朝鮮紀行」イギリス人女性が見た19世紀末の朝鮮(3)
2009.09.28 Monday 01:12
くっくり
しかし井上伯爵の気迫は祖先の霊を凌駕し、北漢山〈プツカンサン〉のふもとの鬱蒼〈うっそう〉とした松林にある、朝鮮で最も聖なる祭壇において、王族と政府高官列席のもとに誓告式は執り行われた。(p.322)
●国王の宗廟誓告文
((中略))今後わが国は他のいかなる国にも依存せず、繁栄に向けて大きく歩を踏み出し、国民の幸福を築いて独立の基礎を固めるものとする。その途において、旧套〈きゅうとう〉に陥らず、また安直もしくは怠惰な手段を用いることなく、ただ現状を注視し、国政を改め、積年の悪弊を取りのぞいて、わが祖先の偉大なる計画を実行できんことを。((後略))(p.326)
●国政改革のための洪範一四カ条
一、清国に依存する考えをことごとく断ち、独立のための確固たる基礎を築く。
二、王室典範を制定し、王族の継承順位と序列を明らかにする。
三、国王は正殿において事を見、みずからら大臣に諮〈はか〉って国務を裁決する。王妃ならびに王族は干渉することを許されない。
四、王室の事務と国政とは切り離し、混同してはならない。
五、内閣[議政府]および各省庁の職務と権限は明らかに定義されねばならない。
六、人民による税の支払いは法で定めるものとする。税の項目をみだりに追加し、過剰に徴収してはならない。
七、地租の査定と徴収および経費の支出は、大蔵省の管理のもとに置くものとする。
八、王室費は率先して削減し、各省庁ならびに地方官吏の規範をなすものとする。
九、王室費および各省庁の費用は毎年度予算を組み、財政管理の基礎を確立するものとする。
一〇、地方官制度の改革を行い、地方官吏の職務を正しく区分せねばならない。
一一、国内の優秀な若者を外国に派遣し、海外の学術、産業を学ばせるものとする。
一二、将官を養成し、徴兵を行って、軍制度の基礎を確立する。
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