「朝鮮紀行」イギリス人女性が見た19世紀末の朝鮮(3)

2009.09.28 Monday 01:12
くっくり



 そう、朝鮮人も行動を共にしていたことは意図的に無視しているのです。

 この韓国人の認識を何の疑いもなく垂れ流した日本のテレビ番組が、少し前にありました。
 テレ朝「報道ステーション」で8月24日に放送された「“114年後の氷解”王妃殺害事件・日韓で子孫が再会」なる特集です。

 私がまず引っ掛かったのは、古館キャスターやナレーションによってくり返し述べられた、「この事件が反日感情の原点にあると言われている」という言葉です。
 何をおっしゃいますやら。それよりずっと前から朝鮮人が反日だったのは、バードのこの「朝鮮紀行」ひとつ読んでも明らかです。

 また、なぜ日本が朝鮮半島に進出したのか、なぜ日清戦争に至ったのか、そのへんの背景の説明も全くありません。日本=侵略者というイメージを視聴者に植え付ける、いつもの印象操作です。

 ところが、閔妃については「国を守ろうとロシアに接近していた」などと、めちゃ「いい人」扱い。はぁ?閔妃が国のことを思ってたって?
 閔妃びいきのバードですら、閔妃が息子を溺愛しすぎて「節操を欠いた行為」(浪費)をくり返していることや、「政府要職のほぼすべてに自分の一族を就けてしまった」ことや、「政治の場で見せた東洋特有の非人道的な性質」(大院君一派など敵対勢力や改革派勢力の粛清、処刑、暗殺…)を見せていたこと等々、批判しているのに。

 「報ステ」は、閔妃にとって都合の悪いことは全てスルーしました。
 それだけならまだしも、何と、事件の中心人物として絶対に無視できないはずの大院君の「大」の字も出さず、さらには実行犯の中に朝鮮人がいたことも無視したのです。
 とにかく事件は完全に日本の仕業で、「全部日本が悪いのよ」という、あまりにも偏向した内容になっていました。

 が、「朝鮮紀行」と照らし合わせると、「報ステ」の報道には明らかに矛盾があります。

 まず、事件の翌日、怯えきった国王は「訓練隊に代わって日本軍が王宮警備に就いてくれることを切望」しています。
 国王は閔妃殺害の現場にいたとされているのですが、自分の妻を襲撃したのが日本人主体の集団だったとして、当の日本側に警備を頼もうなどと普通考えるものなんでしょうか?


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