「朝鮮紀行」イギリス人女性が見た19世紀末の朝鮮(2)

2009.09.13 Sunday 01:54
くっくり



●厳格に統制された折り目正しい矮人〈こびと〉の大隊は着実にソウルへと進軍しつつあった。当時とその後しばらくのソウルの状況はつぎのとおりである。国王は人目の届かぬ王宮に隠れ、名ばかりの政府はすでに瓦解していた。イギリス総領事のヒリアー氏は休暇で本国にもどっており、総領事臨時代理のガードナー氏は朝鮮に赴任してまだ三カ月しかあっていなかった。合衆国公使はそれよりさらに日が浅かった。フランスとドイツの領事は保護には関心がなく、あったとしても微々たるものであるから、考慮に入れる必要はほとんどない。九年にわたりロシアの代表を務めてきた有能かつ慎重な外交官であり、外国人社会全体から信頼を得ていたウェーベル氏は、北京駐在代理大使に任命され、その前の週にソウルを離れていた。したがって、あと残って相対していたのは、臨時の任務で来朝していた北京駐在日本公使の大鳥[圭介]氏、そしてソウル在住清国弁理公使を数年務め、清国皇帝の信任も絶大に厚い人物袁世凱〈ユアンシーカイ〉だった。袁世凱は外国人たちからたいへんな勢力をもった如才のない辣腕家と目され、「王位の陰の力」と一般に見なされていた。(p.236)

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