2009.04.21 Tuesday 00:05
くっくり
外務省で中国と韓国の歴史教科書を研究することになったという。
両国は国定教科書だから、その気になれば扱いは簡単だ。日本に関する記述を分析して、反日デモの背景にあるといわれる愛国教育のヒズミの部分を指摘するつもりらしい。同時に日本の教科書も正しく翻訳してホームページに掲載し、中国、韓国の人々に示すそうだ。これを聞いた私は「それが、どうした」と憮然としている。
中国、韓国、日本の専門家が互いに自国の教科書を持ち寄って研究会を発足させる案もあるというが、これに対しても私は「バカいっちゃいけない」とつぶやいたものだ。
中国はしきりに東条英機首相を祀った靖国神社に日本の首相が参拝してはならぬというけれど、東条首相は支那事変と直接的な関係はない。支那事変をはじめたのは近衛文麿首相である。「国民政府を対手(あいて)とせず」といった近衛首相に怨念を抱くなら、それなりに理解しないでもないが、廬溝橋で銃声がおきたころ東条首相はまだ陸軍省副官である。怨念の根拠がはっきりしない。太平洋戦争がはじまってから日本軍は、もっぱら東南アジアに戦線を拡げているではないか。中国が太平洋戦争の勝利者然として東条首相を目の仇にするのは八つ当たりというものだ。こんな国とまともに歴史教科書を拡げて膝つきあわせて何が解決できるというのか。
膝つきあわせて事実関係の誤りをただすならいい。しかし事実の歪曲を意図して教科書を作っている国に、そこんトコがちがいますといって何がどうなるというのだ。そこが分かっていながら外務省が正攻法をとるつもりなら何をかいわんやである。
私が意地悪く外務省をコケにした言い方をするのは、性懲りのない外務省に愛想を尽かしているからだ。たとえば日ロ間では北方領土に関し、四島の名をあげて返還問題にふれた「東京宣言」を正確に記録して共同資料をとっくに作成している。にもかかわらず、さきごろプーチン大統領は突然、二島返還を言い出したではないか。
問題は字づらではなく意図であり、最終的に紙の上の文言の無力を知り尽くしているはずの外務省が、膝つきあわせて反日を意図する国々と教科書を論じるという、その型通りにして芸も工夫もない発想に私はうんざりするのみだ。中、韓もバカなら日本も大バカだというしかない。いまのところ、バカとバカの間の壁が厚すぎる。
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