TBSの東條英機のドラマを見て感じたこと

2008.12.25 Thursday 05:21
くっくり



 野党だった政友会の鳩山一郎や犬養毅が軍部と呼応し、統帥権を政争の具にしてしまったのです。これに陸軍や右翼、マスコミも乗っかって、問題はさらに大きくなってしまいました。

 「統帥権干犯」問題は軍部の「暴走」の例としてよく出されるようですが、決して軍部が先に騒いだのではなくて、あくまで野党が政治抗争のために利用したのが発端で、それが後の軍部の「暴走」の下地を作ったということです。

 そもそも軍部は暴走しようにも、議会が予算を通してくれなければ何もできません。軍といえども官僚組織なのですから。
 「とにかく軍部が悪かったんだ」と主張する人は多いけど、予算を通した政治の責任も問うべきではないでしょうか。

 とにかく、こういう国家の根幹や行く末に関わる重大なことを政争の具にしてしまうというのは、戦前も今も変わらないですね。今も国防とか安全保障とか自衛隊とか、ほんとによく政争の具にされますから。

 田母神論文だって、村山談話見直しや憲法見直しという根本的な方向には行かずに、政府叩き、防衛省叩き、自衛隊叩きの具にされてしまってますよね。

 それと、田母神論文が問題にされて以降、政府も政治家もマスコミも「文民統制、文民統制」ってアホの一つ覚えみたいに言ってて、まるで「文民統制さえしっかりしてれば平和が保たれるんだ」と言わんばかりですが、必ずしもそうとは限りません。愚かな文民が国を危機に引きずり込んだ例も少なくありません。

 たとえばヒトラーは文民です。選挙で国民の圧倒的支持を得て政権を取り、軍を動かしました。軍もヒトラーのやり方には反対しながらも、文民統制に忠実に従いました。その結果、ドイツはどうなった?
 (第二次世界大戦時の為政者を見ると、大半が文民です。文民でなかったのは、スペインのフランコ、蒋介石、この2人は軍人です。フランコは第二次大戦では巧みな外交で中立を守りました。軍人=「好戦的」「暴走する」とは必ずしもならないという例です)

 日本にはヒトラーのような独裁者はいなかったけれど(日本で東條英機を独裁者のように思っている人は、さすがにもういないでしょう)、逆に、政治家が決断できないという状況にあったわけで、それが日本にとっての不幸でした。

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