TBSの東條英機のドラマを見て感じたこと

2008.12.25 Thursday 05:21
くっくり



 新聞記者・吉原は戦後、徳富を訪ねた際に「シナや満州から撤退すればよかったのに」と言うが、徳富は「満州は日本の生命線。もはや支那や満州から撤退することはできなかった。国民が満州を失うことには耐えられなかった。開戦しかないと世論も傾いていた」。

 (吉原はドラマ冒頭、「満州は中国の一部なのに日本軍はやりすぎた」と言っているが、満州はそもそも中国(支那)の土地ではない)

 天皇は戦争反対をなぜ強く言わなかったのか?と、吉原に聞かれ、徳富はこう答えた。「『君臨すれども統治せず』を守ったから。臣下は天皇の気持ちを尊重して判断する。明治では上の人が偉かった。伊藤公、山縣公が偉かった。だからみんな従った。昭和の下剋上の軍隊にまともな戦略など立てられない。だから日本は敗れた。が、例外もいる。真珠湾攻撃を任された山本五十六は偉かった。彼には戦争の結果が見えていた」。

 11月1日、最後の政府大本営連絡会議。東條は戦争回避しようと頑張るが、なかなかまとまらない。
 石井秋穂は内閣総辞職を進言する。「そうすれば確実に開戦は遅れる。また一から会議で戦争準備が大幅に遅れる。年が明ければ海も荒れて出撃できない」。

 それに対して東條は言う。「天子様はわしでなくては軍がまとめられんと言って内閣をお預けになった。それを放り出せるか」「今の日本はバラバラ。政治は利権に走り、統帥部はお上の名を借りて勝手に戦争。貧しい庶民が増加。ひとつにまとめて挙国一致、東亜に新秩序を打ち立てるのが使命」「代わりの首相が立ち一時の和平を得ても、国がばらばらではアメリカにつけこまれる。明治以降、国民の手で作り上げてきた帝国が、下手をすれば未来永劫、奴隷国家になってしまう。そうしたくはない」

 それに対し石井は「それでは戦争は回避できない。今の日本はバラバラでよい」「『高貴なる帝国』であるが故に戦争をしたくなるのではいか」。

 もし内閣総辞職をしていれば歴史は変わったかもしれない。が、東條はそれをしなかった。それが彼の限界だった。…と、徳富の呟き。

 結局、16時間かけたこの日の会議で開戦が決定的となった。
 東郷外相は責任をとり辞任を考えたが、後任に開戦派が就くのを恐れた外務省幹部に慰留され留任。
 賀屋蔵相はこの会議の議定書にサインすることを拒んだが、結局翌日サインしてしまった。

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