外国人から見た日本と日本人(8)

2008.12.23 Tuesday 01:45
くっくり


 私たちは、日本が西洋文明の理想に反したことを非難している。しかし、日本が欧米社会に仲間入りさせられた歴史の真実をみるなら、日本が西洋の理想を学ばなかったなどとはとてもいえない。欧米列強こそ国際社会において自分たちの原則を守らなかったし、自分の国の中でさえ原則を実践していなかったのだから、そういう非難がどこから出てくるのか、理解に苦しむのだ。

■ヘレン・ミアーズ=アメリカ人。東洋学者。1920年代から日米が開戦する直前まで2度にわたって中国と日本を訪れる。1946年(昭和21年)に連合国占領軍最高司令部の諮問機関のメンバーとして来日、戦後日本の労働基本法の策定に携わった。
「アメリカの鏡・日本」(昭和23年出版。出版当時、マッカーサーにより邦訳出版が禁止された)より

 1894年7月29日、韓国在住のシル米代表は次のように書いている。

 ――日本は思いやりの態度で韓国に接していると思う。今度こそ、韓国を中国の束縛から解放しようとしているようだ。韓国国民に平和と繁栄と文明開化をもたらすことによって、力の弱い隣国を安定した独立国にしようと考えている。こうした日本の動機は韓国の知識層である官僚の多くが歓迎している。アメリカにも異論はないと思われる。――

〈中略〉日露戦争後、アメリカは「事実の論理(ロジック・オブ・イベンツ)」を認め、韓国から代表を引き揚げた。韓国皇帝はセオドア・ルーズベルト大統領に訴えたが、大統領は韓国は「自治統治にも自衛にもまったく無能力であることがはっきりした」として、介入を拒否した。「その後3年の間に、現地情勢に詳しい外国人たちの称賛をかち得るような改善が数多く実現した」と書いたアメリカの歴史家もいるのだ。1917年、ライシング米国務長官と日本の石井(菊次郎)元外相の間で交わされた協定で、米政府はとくに韓国と中国における日本の特権を認めた。ライシング長官は次のように確認している。

 ――合衆国政府と日本は、領土的近接(プロピンキティー)が国家間に特別な関係を構成することを認める。したがって、合衆国政府は日本が中国に、とくに日本の租借地が近接する地域に権益を有することを認める。――

 こうした公式記録を見るかぎり、なぜ日本が韓国国民を「奴隷にした」として非難されるのか理解できない。もし、奴隷にしたのなら、イギリスは共犯であり、アメリカは少なくとも従犯である。日本の韓国での行動はすべて、イギリスの同盟国として「合法的に」行なわれたことだ。国際関係の原則にのっとり、当時の最善の行動基準に従って行なわれたことである。しかも、その原則は日本がつくったものではない。欧米列強、主にイギリスがつくった原則なのだ。

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