2008.08.26 Tuesday 02:15
くっくり
よく見ていると応援を先導している女の子から少し離れたところで、彼女に身振り手振りで指示を送っている男性がいる。彼も学生と思しき若さだったが、頭にヘッドセットをつけてどこかと『交信をしながら』女の子をコントロールしているのである。そしてひと通り場を盛り上げると、このペアは隣のブロックに移動してまた「美国加油!」をやる。
(中略) 件のペアを遠隔操作していたのが運営側=北京オリンピック組織委員会=中国政府であることは疑う余地がない。国ぐるみで、日本が好成績を挙げることの邪魔をしたいらしい。子供達への反日教育や日本に関するメディア報道のコントロールにも通じる、国策の一環というわけだ。だったら始めから、北京五輪への日本選手団の参加自体を拒絶すればよかったのだ。
こんなもの平和の祭典でも友好の掛け橋でもなんでもない。オリンピックのガラクタである。(以下略)
(前略) 日本のメディアでは、中国では「こんなのはよくあることだ」と言っていると報道されがちだ。だが、匿名性の高いネットでは事情が異なる。本コラムの<教師の告白があぶり出した中国社会の「危機意識」>でも触れたが、「マイクを向けられたら本当のことは言わない」という処世術は、中国庶民の骨の髄まで染み付いており、政府にとって耳触りのよい答えしか戻ってこない。庶民の真情をキャッチするには、庶民の中に溶け込んで感じ取るか、ネット言論にアクセスするしかないのである。マイクを向けられた時に抑制し粉飾する分だけ、ネット言論は激しさを加速させている。
これに対して中国政府が取った態度は、政府を非難した多くのサイトの記事とネットユーザーたちの書き込みを、次々と削除し封鎖することであった。
少なからぬ記事が一瞬で消え、中には明確に「皆さんの討議は削除されました」と明示することによって「抵抗」を示しているサイトもある。また検索した項目の中にはタイトルがあるのに、そこをクリックすると、「この頁は法律法規あるいは政策に不適切であるため示すことはできません」という文字があらわれ、5秒ほど経つと他のページに飛ぶように設定されているものもある。これらは削除された痕跡を残している「証拠」と考えていいだろう。
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