北京五輪まとめ(2)

2008.08.26 Tuesday 02:15
くっくり



(中略) 五輪への視線は冷ややかだ。ある寺院の40代の僧侶は声を潜めた。「チベット族は五輪で漢族が負けると喜んでいる。自分たちの国で五輪が開催されているという意識はまったくない。当局批判につながる意見は家庭でも話すことがはばかられ、特別な許可証がなければよその街にも行けない。五輪がもたらしたのは恐怖と不自由だけだった」
 取材は自治区政府の許可を得て入った。昼間は外国メディアの窓口である外事弁公室の係官が記者に同行する。その案内で会ったチベット族は、共産党員の年金生活者イシロジュラさん(74)。「毎日テレビで五輪を観戦し、中国の選手を応援しています。中国人の100年の念願がかなった」と笑った。
 「チベットは歴史上最も幸福な時代を迎えている。共産党のおかげで発展した。ダライ・ラマの時代こそ奴隷社会だった」。横で係官がメモを取り続けていた。
 チベット騒乱は、チベット族と漢族の対立を際立たせただけでなく、チベット族同士の溝を深めたようにも見えた。

 image[080728-16kansiyaku.jpeg] 画像は7/28放送「報道ステーション」より(拙エントリー8/2付:「報ステ」チベットから僧侶の姿が消えたにテキスト起こしあり)。
 取材対象のチベット人女性の隣にモザイクかけた青い服の女性が座っていますが、これは中国政府が派遣した監視員です。
 朝日新聞は上の記事で「外国メディアの窓口である外事弁公室の係官」なんてソフトな表現をしてますが、実態は監視員でしょう。「報ステ」の取材中、このチベット人女性もやはり「共産党のおかげ」という言葉を何度もくり返していました。


入場券すべて完売なのに…目立つ空席(中日)

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