【終戦の日】外国人から見た日本と日本人(7)

2008.08.16 Saturday 01:54
くっくり


アジアのどの国の誰にでも
自分のことのように 一生懸命つくしてくれた

何千万人もの 人のなかには 少しは 変な人もいたし
おこりんぼや わがままな人もいた
自分の考えを おしつけて いばってばかりいる人だって
いなかったわけじゃない

でも その頃の日本人は
そんな少しの いやなことや 不愉快さを越えて
おおらかで まじめで 希望に満ち明るかった

戦後の日本人は 自分たち日本人のことを
悪者だと思い込まされた
学校でも ジャーナリズムも そうだとしか教えなかったから
まじめに 自分たちの父祖や先輩は
悪いことばかりした残虐無情な
ひどい人たちだったと 思っているようだ

だからアジアの国に行ったら ひたすら ペコペコあやまって
私たちはそんなことはいたしませんと 言えばよいと思っている

そのくせ 経済力がついてきて 技術が向上してくると
自分の国や自分までが えらいと思うようになってきて
うわべや 口先では 済まなかった悪かったと言いながら
ひとりよがりの 自分本位の えらそうな態度をする
そんな 今の日本人が 心配だ

本当に どうなっちまったんだろう
日本人は そんなはずじゃなかったのに
本当の日本人を知っているわたしたちは
今は いつも 歯がゆくて くやしい思いがする

自分のことや 自分の会社の利益ばかり考えて
こせこせと 身勝手な行動ばかりしている
ヒョロヒョロの日本人は
これが本当の日本人なのだろうか

自分たちだけで 集まっては
自分たちだけの 楽しみや ぜいたくに ふけりながら
自分がお世話になって住んでいる
自分の会社が仕事をしている
その国と 国民のことを さげすんだ眼でみたり バカにする

こんな ひとたちと 本当に仲よくしてゆけるだろうか
どうして どうして日本人は こんなになってしまったんだ

1989年4月 クアラルンプールにて

○ジョージ・フリードマン=アメリカ人。ディッキンソン大学教授。近著に「新・世界戦争論―アメリカは、なぜ戦うのか」(2005年出版)がある。
「VOICE」1991年12月号「パールハーバーを忘れるな」より

 まともで教育のある人びとがなぜパールハーバーを攻撃する道を選んだのか。こういうことを理解せずに、ただそれを非難する人びとがいる。彼らこそが戦争をもっとも起こしやすい人びとなのだ。当時の日本の指導者たちをモンスターにしたり、日本の置かれた悲劇的な立場を考えもせずに発言する人びとを英雄視したりしても、何の解決にもならない。解決どころか、このような態度そのものが問題なのだ。


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