「アンカー」洞爺湖サミットを利用した中国

2008.07.10 Thursday 03:08
くっくり



一同
「はあーー(ため息)」

青山繁晴
「で、議長国ですから、やっぱり世界も遠慮しますから、チベット問題が全く出なかった。で、チベット問題が出ない代わりに何が出たかというと、これが出ましたね」

image[080709-09shusseki.jpeg]村西利恵
「はい。オリンピックの開会式に出席を表明しました」

青山繁晴
「はい。で、チベット問題というのは根本的には何も変わってない、何も問題が解決してないのに、もう様変わりして、どんどん各国の首脳が『オリンピックの開会式に行きますよ』と。アメリカのブッシュ大統領がまず意思表示しましたが、アメリカの現職の大統領が遠い外国のオリンピックの開会式に出るのはこれが初めてですから。その後にそれを受けて福田さんが表明して、今日サルコジさんも表明したと。そしてたとえばドイツのメルケル首相は『いや、オリンピックの開会式には出ません』と言ってましたが、こういう流れの中で、ほとんど発言がその件についてはできないまま終わったわけですね。で、これも要するにさっきのチベット問題を議題にしてくれるなということと同じで、中国側の周到な根回しが日本を仲介役、あるいはフランスを代弁者として行われたからこういうことになってるんで、だから今日コーナーの最初で申し上げた、中国が影の議長国になってしまったっていうのはこのことを言ってるんで、決して誇張で言ってるんじゃないです。そして中国はこの洞爺湖サミットを活用するだけじゃなくて、中国国内でこういうことを進めてました。はい、出して下さい」

image[080709-10tokusi.jpeg]村西利恵
「はい。7月の1日と2日に、ダライラマ14世の特使と中国政府が公式に協議をした」

青山繁晴
「はい。で、すいません、ちょっと異例ですけど、ちょっと話戻したいんですが……。やっぱり大事な話なんで、しておきます。福田さんの開会式出席表明がありましたが、実は福田さんはつい最近まで皇太子ご夫妻に開会式に出席をしてもらうってことを、ずーっと目標にしてました。で、これ『アンカー』でその問題申しましたが、どうケリがついたかというのを言わなきゃいけないんで話戻しましたけどね、これは進めてた証拠があります。それは何かと言うと、雅子妃殿下のお父様でいらっしゃる小和田恒さん、元外務事務次官、現在は国際司法裁判所の判事の、この小和田さんと福田総理がこっそり何回も会って、ずっとこの話を詰めてきたんです。で、これ国民世論を作るためだと思われますけど、わざわざ今年1月には新聞に載る『首相動静』ってありますね、そこに出るようにわざわざ昼間に小和田さんが首相官邸に福田さんを訪ねて、小和田さんと会ってますよってことを国民に見せたりしたわけです。で、胡錦濤国家主席が5月に来た時に、福田さんが開会式に行くってことはっきり言わなかったから、胡錦濤さんがガッカリしたと書いた新聞もありましたが、これ違います。皇太子ご夫妻の出席をずーっと福田さんは狙ってました。これ最終的にだめになったから、今回福田さんが行くことにしたんです。どうしてだめになったかというと、雅子妃の病状の影響です。で、そのことをいわば前に『アンカー』で申しましたから、ちゃんとケリをつけるために今、申しました。そしてちょっと話をまた進めて下さい。

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