「アンカー」洞爺湖サミットを利用した中国

2008.07.10 Thursday 03:08
くっくり


「はい。まず中国に行く前に、表に出てきてる8人のいわゆるG8、この先進国の首脳たち8人にとってこのサミットがどうだったのかっていうこと、ちょこっとお話しした方が中国との比較で分かると思います。まずやっぱり最初はアメリカのブッシュ大統領ですよね。実はアメリカは今回のサミットについてはかなり追い込まれてました。というのはこの洞爺湖サミット、まあ洞爺湖という大自然の中でやることで分かるように、何と言ってもこの地球の温暖化をどうするのかと、それが何と言ってもメインテーマ。食糧もあれば原油高もあるけど、やっぱり温暖化が最大の問題。その中でアメリカが何にもしないと。アメリカの態度が悪いってことでいわば世界の悪者に、戦争以外で悪者にされること珍しいけど、悪者にされてるから、このサミットをどうやって乗り切るのか。政権末期とはいえ、共和党のマケインさんに勝たせるためにもどうするのか、けっこう追い込まれてたわけですよ。ところがこの、いわば日本の福田さんの計らいでですね、さっきのニュースで見た通り、こういう目標、2050年までに半減という目標を決めたけど、それは求めるだけだと。“We seek”、英語で言うと“seek”という言葉使ってます。求めるだけだから、『ああ、アメリカに持って帰って断ればいいんだ』と。ね。求められたけど断ればいい。しかもその目標の基準年も何もないから。要するにアメリカにとって自由自在にやれるってことで、アメリカは『ああ、助かったな』というサミットですよ、これはね。そして次にフランスのサルコジ大統領ね、サルコジさん、大統領が中国のいわば代弁者としてさっき室井さんが言われた通り、この『アンカー』で予告した通りの中身になりました。昨日の8人の話の中で、サルコジさんが非常に執拗に、しつこく、『中国を含めないといくら8人で話し合ってもだめだと』いうことまでサルコジさんは言ったそうです。ただ日本にとって、日本はこれあの表面上は反対したことになってるけど、ほんとはフランス側からこの8人の話し合いでそれを議題にしたいってことを申し入れられて、水面下で日本は受けたんですから、ほんとは表向き反対、内心は中国の味方したいっていうのがバレバレだったわけです。ちょっと日本にとって、あるいは福田さんにとって予想外だったのは、アメリカはブッシュ大統領がこれにかなり強く反対をしました。というのはこれはアメリカ外交にとっては当り前のことで、右手で中国とビジネスをしたい、14億の購買者にアメリカ製品買わせたい、特に穀物買わせたいと思ってるから、左側で必ず叩こうとするんです。それがアメリカ外交だから、本当は予想してくれなきゃ困るんだけど、アメリカがかなり反対したので決定とまでは行かなかったけれども、でもサルコジさんにとっては十分に役割を果たした、中国の代弁者やりましたから。室井さんの言った通り、今後のフランスがたとえば空母の技術を売ったり、あるいは原子炉を売ったり、そのようなことで中国に対してずいぶん恩を売れたと。だからこの2人(ブッシュ、サルコジ)は非常に上手くいったということなんですね。で、じゃあこの中であとやっぱり福田さん、どうだったのかということを見るんですけど、その前にね、忘れちゃいけない人がもう1人いて、この中でね、実は今のブッシュさんやサルコジさんよりもほんとの意味で『儲かったな、よかったな、上手く行ったぜ』という人が1人いるんですが、岡安アナ、誰でしょう?」

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