「ムーブ!」亡命チベット人タシィさんの思い(四川地震と竹島問題も)
2008.05.20 Tuesday 01:26
くっくり
都市部を想定した機材しか持ってきてないのに崖崩れの現場に行かされたり、すでに人民解放軍が救援活動した後の現場に行かされたり、で。
中国の人民はおおむね日本の援助隊に感謝しているようですが、軍はそうじゃない。
兵士の1人は「あれは日本隊だろ。早く帰れよっていう感じだ」と口走り、ある中国筋は「軍が仕切る現場で日本隊に生存者を発見させると思うか?」「軍などがいったん捜索し救助活動をすでに終えた現場で、もし日本隊が生存者を発見したら、それこそメンツが立たない」と話したそうです(産経5/18)。
この記事を読んだ時は、「口撃」の段階ならまだいい、そのうち本当に「攻撃」されるような事態に発展したりしないか?とかなり不安になりました。
だから撤退と聞いて、ほっとしたというのが正直な気持ちです。
タシィさんについて。
「ムーブ!」って曜日によってはサヨク色が強かったりして、「はぁ?」と思うことも多いんですが、大手メディアが中国に「配慮」して報道しないことを、このようにちゃんと伝えてくれるところは、本当にGJだと思います。
タシィさんのお父さんがタシィさんに託した「次はあなたたちが(チベット独立の)闘争を続けなければならない」「もし、あなたたちがここで止めたらこれで終わってしまう」という言葉には、本当に考えさせられました。
私たち日本人は祖国があって、生まれてから今までずーっと普通にそこに住んでいる。また、それを空気のように当たり前に感じていますよね。
だけどタシィさんのご両親は祖国から逃れざるをえない状況に追い込まれ、そしてついに二度と祖国の地を踏むことはなかった。
そんなご両親の間に生まれたタシィさんは、未だに祖国に入ったことすらない。だけど自分がチベット人であることを誇りにしている。
ご両親の遺志を継ぎ、異国の地に住みながらも文化を守り、祖国を取り戻すため、世界各国を回り運動を続けている。しかも(おそらくは)そのために多数の言語もマスターした。
私みたいに安穏に暮らしてきた人間には想像を絶することです。全く頭の下がる思いです。
そんな厳しい生き方をされてきたにもかかわらず、人柄は穏やかで優しい。ご両親があんなに酷い目にあったのに、それでも中国人(漢族)も「同じ人間」だと見なしている。ダライ・ラマ猊下の影響も当然ながらきっと大きいんだろうなと思います。
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