胡錦濤訪日中のあれこれ(拉致問題も)

2008.05.10 Saturday 03:22
くっくり


 近くに別の登山隊がいれば、万一死者が出たらばれてしまう。そうなれば当然、世界中から非難を浴びることになるからです。

 そこで登山を予定していた人たちはネパール側からの入山に変更したのですが、チベット蜂起があってすぐにネパール政府が「ネパール側からの入山も禁止する」と発表しました。野口さんは「中国政府から圧力をかけられたに違いない。チョモランマは中国の思惑のために封鎖されてしまった」と憤っています。

 野口健さんといえば、チベット蜂起後、ご自身のブログで勇気あるメッセージを発信されました。ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
 この中で野口さんは「極めてデリケートなテーマだけに正直、発言に躊躇もしたが、しかし、現場を知っている人間は逃げられない。そして語らないことは加担する事と同じだ」と心情を明かされています。

 「WiLL」6月号でも野口さんは、ブログで意見を発表したことについて、「このことで当分入山できないかも知れませんが、登頂申請が破棄されれば、それはそれでメッセージになる」「事務所からは反対の声もありましたが、ここで何も言わずに後悔するのは嫌だったのです」と打ち明けておられます。

 今のところ、野口さんに対して中国側からその種の嫌がらせはないようです。
 ただ、嫌がらせというかマイナスの反応が出たのは、実は国内からだったのです。

 ブログに意見を発表して3日後、野口さんは、夏のイベントの詳細まで決まっていたあるスポンサーから「来年は契約の更新ができない」と言われたのだそうです。
 担当者とも非常に仲良くやっていたし、思い当たる原因は他にない。理由を聞いても「こちらの事情で」「すみません」の一点張りで、野口さんは「なるほど、そういうことなのか」と思ったそうです。

 経済界だけでなくメディアももちろん中国に配慮をしています。
 チョモランマに聖火ランナーを登頂させる件について、多くの新聞社から取材を受けた野口さんは、次のように発言したそうです。

 「チョモランマのチベット側では、06年には中国当局によるチベット人の銃撃事件があり、キナ臭いにおいがしていたし、『フリー・チベット』とつぶやいただけで外国人が逮捕されるなど言論の自由もない。チベット人に対する弾圧もある。チョモランマが政治の舞台になっている」

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