2007.11.27 Tuesday 00:42
くっくり
「1876ボンジュールかながわ」より
日本人は何と自然を熱愛しているのだろう。何と自然の美を利用することをよく知っているのだろう。安楽で静かで幸福な生活、大それた欲望を持たず、競争もせず、穏やかな感覚と慎ましやかな物質的満足感に満ちた生活を何と上手に組み立てることを知っているのだろう。
「日本奥地紀行」より
山形の手ノ子という村の駅舎での話
家の女たちは私が暑がっているのを見てしとやかに扇をとりだし、まるまる一時間も私を煽いでくれた。代金を尋ねるといらないと言い、何も受けとろうとしなかった。……それだけではなく、彼女らは一包みのお菓子を差し出し、主人は扇に自分の名を書いて、私が受けとるよう言ってきかなかった。私は英国製のピンをいくつかしか彼らにやれないのが悲しかった。……私は彼らに、日本のことをおぼえているかぎりあなたたちを忘れることはないと心から告げて、彼らの親切にひどく心うたれながら出発した。
来日した年に「東京クラブ」で行った講演より(※1)
都会や駅や村や田舎道で、あなたがたの国のふつうの人びとと接してみて、私がどんなに微妙なよろこびを感じたか、とてもうまく言い表せません。どんなところでも、私は、以前知っていたのよりずっと洗練された立ち振舞いを教えられずにはいなかったのです。また、本当の善意からほとばしり、あらゆる道徳訓を超えているあの心のデリカシーに、教えを受けずにはいられませんでした。
※アーノルドについては最後に渡辺京二氏の解説をつけました。あわせてご覧下さい。
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