2007.10.27 Saturday 03:31
くっくり
特に自転車は、8月末までに、昨年1年間の5倍以上となる8万1268台が輸出され、過去最多を大きく更新している。こうした実態は経済産業省も税関からの報告で把握しているが、「北朝鮮籍以外の船舶は規制の対象外で取り締まることはできない」として対応は取っていない。これに対し、識者などからは「完全に制裁の抜け穴となっている」との指摘が出ている。
政府は北朝鮮の核実験後、万景峰(マンギョンボン)号など北朝鮮籍の船舶の入港を全面禁止した。このほか、北朝鮮からの輸入や、貴金属類などのぜいたく品の輸出も禁止し、今月9日には制裁の半年間延長を閣議決定した。
制裁の効果は表れており、貿易統計によると、今年1月〜8月末は、北朝鮮からの輸入はゼロ。輸出総額も昨年同期比で約8割減の計約6億9300万円になっている。
しかし、北朝鮮は、入港が禁止された北朝鮮籍の船舶の代わりに中国やカンボジアなどの貨物船をチャーターして日本から物品を輸出させる動きを活発化させており、こうした第三国の船で運ばれる品目の輸出は増えている。中でも自転車は毎月コンスタントに取引され、北朝鮮と日本国内の貿易商社にとっては「ドル箱的な商品」(日朝貿易業者)となっている。
これまでは小型の北朝鮮船舶が海産物を持ち込み、少量の自転車を持ち帰る貿易が主流だったが、第三国の場合は貨物船を使うことが多く、一度に大型の取引が行われるようになったことで台数も急増した。
(中略)
政府は、第三国を経由した北朝鮮への輸出が制裁の「抜け道」になっている点について、今後制裁の効果が失われるなど問題が明白になった場合には、「しかるべき対応をとる必要が出てくるかもしれない」(外務省筋)としている。
[7] << [9] >>
comments (19)
trackbacks (2)
<< 「アンカー」防衛省の闇と自衛官の不信感(おまけ:金大中事件)
「ムーブ!」金大中事件真相判明に日韓政府困惑 >>
[0] [top]