外国人から見た日本と日本人(1)

2007.10.16 Tuesday 00:42
くっくり



(引用者注:日本が提出したこの「人種差別撤廃法案」の投票結果は賛成17、反対11であったが、委員長を務めていたウィルソンが、かような重要案件は全会一致でなければいけないとして、不採択を宣言した)

■レジナルド・カーニー=アメリカの歴史学者。黒人学専攻。ハンプトン大学助教授。
「20世紀の日本人−アメリカ黒人の日本人観 1900〜1945」(1995年発行)より
 アメリカの黒人知識人W・E・B・デュボイスが1937年にアジアを旅行し、「ピッツバーグ・クリア」紙のコラムに書き綴ったくだり

 デュボイスは、ふたつの出来事を取り上げて、それを日本人と中国人の性質のちがいに結びつけた。上海でのことだった。デュボイスの目の前で、四歳ぐらいの白人の子どもが、中国人の大人三人に向かって、どけるように言った。すると驚いたことに、大人たちはみな、あわてて道をあけたというのだ。これはまさにアメリカ南部の光景と同じではないか。

 もうひとつは、日本でのことだった。それは彼自身も巻き込まれた。東京の帝国ホテルで勘定を払っていると、「いかにも口うるさそうな、典型的アメリカ白人の女性」が、さも当然であるかのようにデュボイスの前に割り込んだ。ホテルのフロント係は、女性の方を「振り向きもせずに」、デュボイスへの対応をつづけた。勘定がすべて終わると、彼はデュボイスに向かって深々とお辞儀をし、それからやっとその厚かましい「アメリカ様」の方を向いたのだった。このフロント係の毅然とした態度は、これまでの白人支配の世界とはちがった、新しい世界の幕開けを予感させたのだった。

■キャサリン・サムソン=イギリス人。外交官の夫と1928年(昭和3年)〜1939年(昭和14年)東京で暮らした。
「東京に暮す 1928〜1936」より

 日本人とイギリス人の基本的な類似点は派手よりは地味を好むこと、静かで落ち着いた態度を好むということです。そうでないイギリス人もたくさんいますが、私たちが理解し尊敬する性質や行動の基準と、日本人がよいと考えるものはとてもよく似ているのです。

 イギリス人が地味な服装を好むということは、イギリス人の性格を考えると納得がいきます。特に優秀な人は別として、イギリス人は謙虚さを好み、理想とします。従って自慢とか、謙虚さの無い知識のひけらかしを嫌い、そういう人たちを信用しません。

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