ドイツ移民政策の明暗に学ぼう!中国人大量割り込みが日常風景になる前に

2014.09.29 Monday 18:16
くっくり


 
 移民には2種類ある。“疎まれない移民”と“疎まれる移民”だ。

 その理由は、文化や価値観の違いであり、また、犯罪の問題でもある。しかし、ドイツ人が疎んでいる外国人のこなす多くの仕事こそ、実はドイツ人が引き受けたくない仕事なのだ。つまり、外国人がいなくなると困るのは、どう考えてもドイツ人の方だ。

 振り返って日本の場合はどうか? 一度外国人労働者を誘致すると、彼らの多くはおそらく帰らない。イスラム圏からの労働者は少ないだろうから、少子化の解消にもつながらない。それどころか反対に、外国人が将来、自分たちの親を呼び寄せて、日本の高齢化に拍車をかける可能性は高い。帰らない労働者はいずれ結婚し、家庭を持つだろう。子供が生まれれば、公立の学校は、その子供たちを受け入れなければならない。住み着いた人間を国外に出すのはとても難しい。大量にいれば不可能だ。

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 しかし、たとえすべてを承知でも、そんな先のことなど考えていられないほど、労働力の不足は切羽詰まっている。グローバリズムでますます過酷になる価格競争、そして労働力不足。その前で、移民排斥などという勇ましい掛け声がいかに非現実的かは、ドイツにいるとよく分かる。外国人誘致には、都合のよいことだけではなく、もちろん不都合もくっついてくる。しかし、それでも私の目には、日本で大量の外国人の誘致が始まるのは時間の問題と映る。だからこそ、日本政府が緊急にするべきことは、それをなし崩し的ではなく、計画的に実行すること、つまり、一番良い妥協案を考え出すことなのである。

 他国民を安い労働力としてのみ利用すれば、必ずツケが来る。一つ間違うと、ドイツのように、外国人が一カ所に集まり、社会が二分する事態を招くだろう。日本語の通じない学校もできる。外国人の心に芽生えた不満は社会を不穏にする。それはすでに、イギリスでもフランスでも爆発した。私たちは、極力それを避けなければならない。

 だからこそ、外国人の労働力の確保には一貫した政策が必要だ。未来の日本国民を選ぶというぐらいの覚悟で入国資格を定め、厳しく審査し、その代わりに、入ってきた外国人は差別せず、歓迎しなければならない。両者に得るところがあってこそ、初めて外国人誘致政策は成功する。日本はいい国なので、誠意をもって受け入れれば、どんな外国人でも、皆、日本が好きになる。彼らが日本で働くことを喜び、誇りに思うなら、私たちの目的は半分以上達せられたようなものだ。

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