鯨供養祭にみる日本人の心と戦略見直しを迫られる捕鯨問題

2014.05.05 Monday 03:10
くっくり



 日本人は、自然のあらゆるものに魂が宿ると考える民族です。
 動物だけでなく、植物もそうですし、道端の石ころに至るまで…。

 そんな日本人にとって、動物のお肉を食することは、「命をいただく」=「いただきます」の文化。
 そこには、動物の命をいただくことで自分たちが生きていけることへの感謝の気持ちが込められています。

 日本人はそもそも、人間も自然の一部であり、「自然=調和するもの」という考え方が根本にあります。
 一方、西洋では「自然=支配するもの」という考え方が基本だそうです。

 そこの部分からすでに決定的な価値観の相違がありますよね。

image[140505-10maturi.jpg]
[古式捕鯨を再現する「太地浦勇魚祭」。毎年8月14日に行われます。画像は共同通信2008年8月14日より]

 ご存知のように、欧米もかつては捕鯨をしていました。
 ペリーが日本に開国を迫った理由のひとつとして、捕鯨のための補給拠点がほしかったことがありました。

 鯨の肉だけでなく骨や歯やヒゲなど、全てを無駄にせず有効活用する日本人とは違い、彼らは油とせいぜいヒゲだけを取ってあとは全て海に捨てていました。
 彼らは鯨を食料ではなく、主に燃料として見ていたのです。

 代替の燃料(石油)が普及したら、捕鯨をあっさり捨てた欧米(もともと鯨食文化のノルウェーなどを除く)。
 そして今は、鯨を特別な生き物として扱い、神聖視しているようです。

 このように、鯨に対する見方、捕鯨の歴史、何をとっても欧米と日本は違っています。

 国際的に対立している問題(IWCで争っている問題)とは別に、まず文化や価値観の面での相違を、欧米人に理解してもらうにはどうしたらよいのでしょうね。

 そのヒントを与えてくれる記事を、4月12日付の産経新聞で読みました。

 シー・シェパード側から一転、日本の「味方」になったオーストラリア人、サイモン・ワーンさんのインタビュー記事です。

[7] << [9] >>
comments (14)
trackbacks (1)


<< 方子妃の遺志継ぐ最後の韓国人…Tweetまとめ14.04.16〜14.04.30
「アンカー」中国の『日本側に問題あり』を喝破!新たな工作は安倍総理のクビすげ替え!欧州歴訪は中韓プロパガンダへの反撃 >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.04R]