朝日新聞、安倍批判から自民党批判にシフト?

2006.09.10 Sunday 03:16
くっくり


朝日社説9/9:総裁選告示 独走を生んだもの
 権力闘争の色彩は薄い。「自民党をぶっ壊す」と叫んだ小泉首相のようなメッセージもない。かつてなく緊張感に乏しい自民党総裁選が告示された。
 安倍晋三氏という「勝ち馬」に乗りたい。日の当たるポストにつきたい。選挙の「顔」がほしい――。そんな党内の思惑を集めて、安倍陣営は満席状態である。
 圧勝が見えている以上、細かな政策を示して手足を縛られたくないということか。安倍氏の公約は新憲法制定、教育改革といった項目を並べただけの印象だ。歴史認識など微妙な問題を聞かれると、あいまいな答えを返す場面も目立つ。
 政策抜き、それでも一人勝ち。こんな奇妙な総裁選に、なぜなったのか。
 最大の理由は、10年前に衆院選挙に導入された小選挙区制にある。
 小選挙区で当選できるのは1人だけだ。2位当選、3位当選はない。当落は候補者個人の努力もあるが、党首の人気度に大きく左右される。
 世論の受けのいい党首か否か。民主党に勝てる党首か否か。派閥に代わって強大な力を握った党執行部、主流派に加われるか否か。そんな二者択一の「デジタル政治」が自民党を覆いつつある。政策は二の次、三の次だ。
 とりわけ昨年の総選挙の衝撃が大きかったのだろう。自民党は郵政民営化支持で強引なまでに一本化され、小泉人気で地滑り的な勝利を得た。だが、次はその逆もありうる。その恐怖感が自民党議員を支配するようになった。
 安倍氏の毛並みは良いが、さしたる経歴、実績はなかった。それが拉致問題などをめぐる発言で一躍、人気政治家になった。中国、韓国に対して高まるナショナリズムの空気に乗った面もある。
 デジタル化した自民党政治の構造変化が、そんな安倍氏を最強の総裁候補に押し上げることになった。
 党内に、安倍氏の主張に対する異論がないわけはない。中選挙区時代なら、そうした勢力もそれなりの存在感をもてたはずだが、吹き飛ばされてしまった。
 かつての総裁選といえば、派閥が腕力と金力を競い、総裁ポストをめぐって党内で権力闘争を繰り広げた。政策路線の争いもそこに絡んだものだ。
 だが、政権交代が現実味を帯びる小選挙区制の総選挙では、民主党との対立こそが実質的な権力争いの舞台となる。その分だけ党内対立のエネルギーが薄れ、この「つまらない総裁選」をもたらしたのではないか。

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