日本よ、これがスーチーだ

2013.04.22 Monday 19:52
くっくり


 
 スーチー女史は昨年4月に国会議員となって以降、あれほど激しく行っていた政権批判を封印するようになりました。

 少数民族(カチン族)武装勢力と政権側との対立について、少数民族側はスーチー女史からの支援を待ちましたが、彼女は「政府が対処する問題だ。私は議会の民族委員会のメンバーではなく、干渉すべきではない」と述べ、少数民族側をがっかりさせました。
 スーチー女史は議員就任の前後、「少数民族の権利擁護」を最優先課題の一つに掲げていたにも関わらず、そんな対応をしたわけですから、彼らが失望するのも無理からぬことです。
 カチン族の活動家は、「彼女の関心は少数民族の苦しみよりも、賞をかき集め大統領になることにある」と批判しました(産経新聞2013.1.31 19:16)。

 また、昨年11月、ミャンマー中部で、支那企業と軍系企業との合弁による銅山開発事業の中止を求める僧侶や住民らを警察が強制排除した問題でも、スーチー女史は彼らを失望させました。
 テイン・セイン政権(テイン・セイン大統領は華人)の要請により調査委員会の委員長を務めたスーチー女史は、政権と支那に配慮し、今年3月、「開発を続けるべきだ」との報告書を公表したのです(毎日新聞2013年03月13日19時14分)。

 いずれも、“民主化運動指導者・スーチー女史”に対するミャンマー国民の期待が大きく裏切られた出来事でしたが、このあたりを突っ込んだ日本のテレビがどれほどあったでしょう?

 私はほとんど目にしませんでした。
 どこの局かは忘れてしまったのですが、現在日本に住んでいるカチン族の男性の、「もはやスーチーには全く期待していない」という短いインタビューを流したのを見かけただけでした。

 あとで調べたら、スーチー女史の来日中、一部新聞が、ミャンマーで深刻化する民族・宗教対立をスーチー女史が静観しているという批判があることに対し、本人が反論したという報道をしていましたが…(毎日新聞2013年04月17日20時37分)。

 スーチー女史が少数民族の人権保護に消極的であることに関しては、実は今年1月、NYに本部がある国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの年次報告の中でも、異例の批判がなされています(産経(共同)2013.1.31 19:38)。

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