保守系識者諸氏が見た震災(1)

2011.05.09 Monday 19:47
くっくり



image[110509-08furo.jpg]

【阪神・淡路大震災の時もそうだったが、今回も外国のメディアは、このような日本人の姿を一様に驚きと敬意を込めて伝えた。何かにつけて日本のことを悪く言う中国の人たちでさえ、「日本人の中には『道徳』という血が流れている」とか「中国は50年後でも実現できない」「われわれも学ぶべきだ」などの声をあげたと伝えられている。普通ならパニックに陥り、暴動や略奪などの犯罪が起こってもおかしくない状況の下で、なぜ日本人はかくも冷静に振る舞うことができるのか、外国の人たちにとっては、理解しがたいことのようである。
 しかし、私たち日本人にとっては、ことさら驚くようなことではない。3月14日付の『産経抄』は、なぜと聞かれれば「『日本人だから』としか、答えようがない」とさりげなく書いている。関西で著名な放送タレントの桜井一枝さんも「なぜって当たり前のことやから」と朝のラジオ番組『ありがとう浜村淳です』の中で語っていた。これが日本人にとっては普通の感覚なのである。
 日本人に備わったこのような高品位の気質は、なにも今に始まったものではない。長い歴史によって培われた日本人としてのあり方そのものなのだ。黄文雄氏も『歴史から消された日本人の美徳』の中で、大航海時代(日本は戦国乱世の時代)に日本を訪れた宣教師たちが日本人の知性や道徳は世界最高であるとイエズス会に書き送っていたことや、3世紀に書かれた『魏志倭人伝(ぎしわじんでん)』にも日本は質の高い社会であることが記され、「窃盗せず、訴訟少なし」の記述があることを紹介している。
 日本は、特定の教典を持たぬ八百万(やおよろず)の神が鎮座する国であり、古来日本人は折に触れて神々に手を合わせ、神様という鏡に己を照らすことによって身を律してきた民族である。長い歴史によって育まれ形成されてきたこのような気質は、いわば日本人の「一般意志」であり、一時代の作為を超越した次元のものだと言ってよいだろう。大災害でも礼節を失わず秩序を保ち、他人のことを思いやる日本人の行動の源泉は、そこにこそあると私は思う。】
産経4/23付【解答乱麻】一止羊大「日本人の美徳の源泉」

[7] << [9] >>
comments (10)
trackbacks (1)


<< 官邸がようやく「うん」と言った!?浜岡原発運転停止要請
「アンカー」原発停止要請のウラ側 菅政権『統治セズ』&南三陸町レポ >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.04R]