保守系識者諸氏が見た震災(1)

2011.05.09 Monday 19:47
くっくり


 昭和20年8月に焦土の中で敗戦を迎えたわが国は、そのわずか8カ月後の21年4月に衆議院選挙を行っている。本格的な復興を進めるためにこそ、当面の危機が管理できる見通しが立った段階で、国民の信を問う必要がある。】
産経4/6付【正論】遠藤浩一「菅氏では国民はもう頑張れない」

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【太平洋の島国キリバスの国籍を持つ日本人オノ・ケンタロさんは、菅直人首相が世界の主要紙に掲載した感謝のメッセージ「絆」をキリバス語に翻訳、自前で現地4紙すべてに全面広告を打った。誰に頼まれたわけでもない。ただ母国のために、何かをしたかったからだという。
 ふと考える。同じような自発的試みがインドネシア語、タイ語、タガログ語、スワヒリ語…と世界中で行われたらと。政府の息などかからない。それこそ本来のパブリック・ディプロマシー(公共外交)と呼んでもおかしくない。
 復興会議を次々立ち上げ、議論を延々とすることでくたびれ果ててしまう政府。国家はもう賞味期限切れで、やはり退場していく運命にあるのだろうか。
 そうではあるまい。東日本大震災でもし自衛隊、警察、消防、医療がなかったら…。彼らなしには被災地の悲惨はもっと極まっただろう。もっとも頼りになった存在であり、国家が不可欠とする。ボランティアもインターネットも素晴らしいが、国家に取って代わることはできない。
 問題は日本が、繁栄の中でいつの間にかムダや虚飾いっぱいの膨張国家になってしまっていたことにある。制度疲労や社会の閉塞(へいそく)感を意識し、変革の必要性は説かれてきたが、問題先送りのまま、襲来した未曽有の危機の中で、国民にとって頼りになるものとならぬもの、必要なものとそうでないものとが赤裸々になった。
 国家の退場、国家の衰退とならぬためにも、何が必要で何が不要か、その峻別(しゅんべつ)を絶えずまた厳しく問うことが求められているのだと思う。】
産経4/23付【土・日曜日に書く】千野境子「国家は衰退しつつあるのか」

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