【東日本大震災-5】外国人から見た日本と日本人(26)

2011.04.25 Monday 19:56
くっくり


 【ロンドン=木村正人】英誌エコノミストの最新号は、東日本大震災で東北地方の被災者は東京電力や政府の無策で過大な我慢を強いられていると分析、岩手県出身の詩人、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を引いて「我慢強いのは東北人の美徳だが、我慢のしすぎは良くない」と不満の声を上げるよう呼びかけている。

 同誌は「この1週間の3つの出来事を見ると日本人の我慢強い特性が逆に震災復興を妨げていることを疑わせる」と記す。

 第一に東電が福島第1原子力発電所の事故を6〜9カ月で収束させると発表したが、避難民を長期間にわたってどう支援していくか青写真が描けていない。

 第二に五百旗頭真・東日本大震災復興構想会議議長は「『希望の丘』とでも言うべき震災記念公園をつくってはどうか」と提案したが、復興の道筋を示す内容ではなかった。第三に原発事故をきっかけに今後のエネルギー政策について十分で活発な議論が行われていない−と同誌は指摘する。

 東京タワーに「GANBARO NIPPON」の光のメッセージが点灯されたが、同誌は「東北人はさらなる我慢を強いられているように感じて怒りを覚え始めている。もし我慢が限界に来たら、良い兆候かもしれない」と結んでいる。

ポトマック通信 タクシー運転手の思い(産経4/7 3:39)
 これまで何度も書かれてきたことだけれど、母国の惨事を前に呆然(ほうぜん)としているとき、赴任先の各国の人々のお悔やみや励ましの言葉は本当に身に染みる。手を差し伸べてくれたことへの感謝の念だけでなく、立ち止まったままの背中をグイと押し出す勇気も与えてくれる。

 東日本大震災の発生後、ワシントンの日本大使館にはオバマ大統領を筆頭に実に多くの政権高官が忙しい合間を縫って弔問記帳に訪れた。思いつくだけでもバイデン副大統領、クリントン国務長官、ガイトナー財務長官、ビルサック農務長官、ナポリターノ国土安全保障長官…。

 上下両院議員や政府高官まで挙げたらきりがない。訪米中だったサーカシビリ・グルジア大統領やトルコの閣僚も記帳に訪れた。

 より身近なところでありがたかったのは、エジプト出身のタクシー運転手の一言。数年後の引退生活を夢見ながら、週休1日で午後10時〜翌朝10時までハンドルを握っているという。

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