2011.03.28 Monday 19:31
くっくり
討論会ではAEI日本研究部長で日本政治の専門家のマイケル・オースリン氏が「日本国民がこの歴史的な災禍に冷静さを保って対応したことは、米国内ではイデオロギー面でまったく異なるリベラル派のニューヨーク・タイムズ紙から保守派のFOXテレビの評論家まで一様に感嘆させた」と述べ、「日本人がこうした状況下で米国でのように略奪や暴動を起こさず、相互に助け合うことは全世界でも少ない独特の国民性であり、社会の強固さだ」と強調した。
オースリン部長は「この種の危機への対処には国家指導者が国民の団結をさらに強めることが好ましい」と指摘したうえで、「しかし、菅直人首相はその役割を果たしておらず、枝野幸男官房長官に代行させているようだ」と語った。
さらに「大震災直前には菅首相は違法献金問題で辞任寸前に追い込まれ、政治的麻(ま)痺(ひ)の状態にあったのだから、リーダーシップを発揮できないのも自然かもしれない」と付け加えた。
一方、日本の文化や社会を専門とするジョージタウン大学のケビン・ドーク教授は「日本国民が自制や自己犠牲の精神で震災に対応した様子は広い意味での日本の文化を痛感させた。日本の文化や伝統も米軍の占領政策などによりかなり変えられたのではないかと思いがちだったが、文化の核の部分は決して変わらないのだと今回、思わされた」と述べた。
同教授はまた「近年の日本は若者の引きこもりなど、後ろ向きの傾向が表面に出ていたが、震災への対応で示された団結などは、本来の日本文化に基づいた新しい目的意識を持つ日本の登場さえ予測させる」とも論評した。
東日本大震災を受け、日本のアニメや漫画を愛する福井県大野市の米国人男性らが企画した24時間インターネット番組が21日午前7時に終了し、世界中の日本アニメファン592人から約250万円の募金が寄せられた。
企画したのは大野東高の英語指導助手(ALT)グレッグ・ワーナーさん(27)=同市陽明町3丁目=ら日本アニメファンの米国人男性7人。
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