2011.03.15 Tuesday 02:18
くっくり
中国でも、11日に発生した東北関東大震災に関連する報道が相次いでいる。甚大な人的被害、原発事故を含む各種施設・設備の損害などの報道に加え、大災害に直面しても人々が秩序を守っていることの紹介も多い。中国新聞社は「落ち着いて秩序を守る日本国民の強靭(きょうじん)さは鮮明」などと論じる記事を配信し、「人に迷惑をかけない」ことを常識とする日本人の特長に注目した。
◆災害が起こっても、自主的に秩序を保つ日本人
記事はまず、地震発生の11日の東京都内の状況に注目。電車が止まったために多くの人が徒歩で帰宅することになったが、「きちんと順序よく歩き、騒ぎはなかった」、「道路は渋滞したが、クラクションを鳴らす自動車はなかった」として、「巨大な無声映画を見ているような感じすらした」と報告した。
バス乗り場でも数百メートルの行列ができたが、「係員の仕事は列の最後尾の場所を教えることぐらい」「『列に並ぶように』などの強制はまったくなかったにもかかわらず、すべての人が行列してバスを待った」と報じた。
被災地の様子は、一般ユーザーによるインターネットへの投稿を紹介。「数百人が集まった避難場所で、スタッフが走り回って毛布や湯、ビスケットを用意した。男性は女性を助けた。(人々が集まる場所で)たばこを吸う人は1人もいなかった。救援物資の配布は3時間で完了したが、ごみひとつ、落ちていなかった」と、人々が秩序を維持し、助け合いながら配布を受けた様子を紹介した。
◆「人に迷惑かけない」常識が、身勝手と混乱を防止
記事は、「人に迷惑をかけない」ことを重んじる日本人の考え方に注目。小学校でも「人に不愉快な思いをさせない」、「人に心配をかけない」、「人をいらいらさせない」などと教育していると紹介した。日本人の自らを律する精神や、「所かまわずたんやつばを吐かない」、「大声で騒がない」、「行列に割り込みをしない」、「ごみを勝手に捨てない」などの特色も「人に迷惑をかけない」の精神が生み出したものと解釈できると論じ、「少数ではあるが『細かいことにこだわらない人』もいる。しかし、周囲の状況を察して、自らを律するようになる」と記した。
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