日本統治肯定で逮捕の韓国人作家『嘘の歴史で反日に』「SAPIO」02.7.24号
2011.02.22 Tuesday 01:46
くっくり
例えば、台湾の英字新聞『Taiwan News』(2001年3月12日付)において、淡江大学歴史学科・林呈蓉教授は、「日本の統治時代がなければ、今日の台湾と中国統治下の海南島の間には何ら異なることがなかった」と断言し、その論拠を具体的に挙げ、同時に台湾総督府の民政局長として活躍した後藤新平を“近代台湾の父”と仰いで尊敬の意を表している。台湾において、こうした論調は多くの人々が支持するところである。朝鮮で後藤新平のような役割を果たした人物は伊藤博文だといえるが、韓国の教科書ではいまだに伊藤を亡国の敵だと教えている。
両国が同時代、同じ性格の日本統治を経験しながら、大きな相違が生まれた理由を問うと、たいてい「台湾に対する日本統治は15年長かったから」、あるいは「台湾には日本統治以前に独裁的な王朝が存在しなかったから」という答えが返ってくる。しかし、独立以降、日本統治時代にその統治に協力した勢力が政権の中心にいた韓国で、なぜこれほど反日感情が深刻なのか、その説明としては不十分だ。
日本による支配の“恩恵”を、例えば土地を例に見てみると、朝鮮を統治した日本は1911年から土地調査事業を始めて、農業基盤を整備し、所有権を確定した。それまでは土地や国や門中(一族)のものであったために所有者が特定できなかったが、この措置により農民や地主の名義での所有が認められた。すなわちこの調査事業により、朝鮮の自作農は自分の土地の主人となり、地主は余分な税金を納めることなく土地を所有できるようになったのである。しかし当たり前のことだが、歴史を記す層にとっては、経済基盤を奪われた“略奪の歴史”にほかならない。
どの立場から歴史を眺めるかによってその内容は変わるが、朝鮮全体としてみれば、(日本が自己の利益のために進出した点を考慮しても)それによって恵まれた部分もあったことは否定できない。
ところで、韓国人が自国の歴史解釈において錯覚していることがある。中国大陸を統一した諸王朝が朝鮮を直接統治しなかったのは、わが民族に独立精神が強かったからだとしているが、そうではない。気候がよいわけでも土地が肥沃なわけでもなく、資源が豊富でもなかったために、あえて占領する必要がなかったのだ。
19世紀末、ロシアが朝鮮を欲しがったのは軍事的目的として不凍港を必要としていたに過ぎず、日本にとっても朝鮮はロシアの脅威を防ぎ、大陸に進出するための橋頭堡であることの他には、特別魅力のある土地ではなかった。
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