日本統治肯定で逮捕の韓国人作家『嘘の歴史で反日に』「SAPIO」02.7.24号
2011.02.22 Tuesday 01:46
くっくり
やがてこのテーマで簡単なエッセイ程度の本を書こうと資料を集め始めると、韓国で当たり前のこととしていわれている事実が、まったく世界の常識とかけ離れていることがわかった。とりわけ中国の宗主権を否定した日朝修好条規が結ばれた1876年から1910年の韓国併合の時期において、私が学んだものと集めた資料には大きな差があった。この驚きが私を執筆へと向かわせた。
そして刊行されたのが、『親日派のための弁明』(日本では草思社より7月に刊行)である。しかし、この本が出版された今年3月、閔妃(ミンピ)(日本の朝鮮介入を阻止しようとして日本側に殺害された李氏王朝の王妃)の末裔たちから「名誉毀損」と「外患煽動」の罪で告訴され、逮捕された。「こんなことで私を投獄するならば、日本大使館に亡命せざるをえない」と抗議し、なんとか釈放されたが、4月には政府の検閲機関、刊行物倫理委員会がこの本を「青少年有害図書」に指定。事実上、書店での発売が禁止されることとなった。「青少年有害図書」はビニールで包装された上、「19歳未満購読不可」と表示される。書店では一般の書籍と一緒に販売できないという規制を受けることになった。
そればかりか、昨年8月、小泉首相の靖国神社参拝を巡って反日デモが最高潮に達していた時期、この本の草稿を掲載したウェブサイトが、掲載から20日後、情報通信倫理委員会という検閲機関によって、何の通告もなしに閉鎖された。
この間、一日に数百人の韓国人から脅迫を受けた。100年前の日本統治を肯定的に評価したというだけで、なぜ一介の物書きが身の危険を感じなければならないのか、慨嘆せずにはいられない。
植民地としてはまったく“魅力”のなかった朝鮮
では、私が、その本で展開した日本統治時代の真実とはどのようなものなのか。その一つの、非常に大きな比較材料となるのが、台湾の存在である。
朝鮮と台湾は共に過去、近代化が始まる重要な時期に日本による支配を経験したという共通点をもっているが、日本に対する態度はちょうど正反対といってよいだろう。台湾は政府であれ民間であれ日本に対して極めて友好的な態度を堅持してきた。
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