「たけしの教科書に載らない日本人の謎」仏教特集

2011.01.04 Tuesday 05:57
くっくり



 実は日本は世界一と言われるほど、多種多様の仏像が数多く祀られているが、どうしてなのか?
 一番偉いのはどれ?役割は?性格は?

 仏像は種類が非常に多いが、関係性は単純にできていて、人間社会とよく似ている。
 仏像界では大きく4つのグループに分かれている。
 如来を頂点としたピラミッドで、とても明確な上下関係が存在している。
 グループ内でもさらに役割が決められている。

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(1)如来グループ

 大仏が属す。最も位が高い。
 企業の役職に例えると、社長、会長、名誉会長。
 如来は真理に目覚め悟りを開いたもの。如来以外は全て修行中。

 世界最初の仏像は釈迦如来。1世紀に作られた如来の一種。作られたのは釈迦の死後およそ500年後。それまで仏像はこの世には存在しなかった。

 しかし仏教の布教には仏像が必要だった。釈迦の姿を拝みたいという信者たちのラブコールに応え、釈迦は仏像となり釈迦如来となった。つまりお釈迦様の仏像が作られたのだ。
 歴史が下ってくるとだんだん仏教を信じる人の裾野が広がっていく。それによって、こういう仏がいたらいいなという庶民のニーズに応える形で様々な仏像が出てきた。

 その後、庶民の細かなニーズに応える形でも仏像が作られた。
 医療を中心にした薬師如来。極楽浄土の案内人として阿弥陀如来。阿弥陀如来は「南無阿弥陀仏」と唱えれば成仏できるという手軽さが受け、日本の寺院で最も多く祀られている。
 さらには太陽を神格化した大日如来など、経典に記された数々の如来が仏像となっていった。
 奈良の大仏は毘盧遮那(びるしゃな)如来を仏像にしたもの。鎌倉の大仏は阿弥陀如来。
 如来は釈迦が悟りを開いた姿を表したもので、その多くが座っていて、衣をまとっただけの質素な形。

 これらは仏像界の頂点に立つグループなのだ。

(2)菩薩グループ

 弥勒菩薩、観世音菩薩、地蔵菩薩(お地蔵様)。
 庶民から圧倒的支持を受ける。
 企業の役職でいうと部長など中間管理職。
 菩薩は悟りをめざし修行中。上を目指して修行しながら苦しむ人々を救う仏。

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