「たけしの教科書に載らない日本人の謎」仏教特集

2011.01.04 Tuesday 05:57
くっくり



 立体曼陀羅の前に立つ時、人は仏教を体感するのかもしれない。
 今からおよそ1200年も前に山の上に築き上げられた聖地・高野山。
 どれほどの労力と思いが注ぎ込まれたのだろうか。

 当時ほとんど知る人のいなかった真言密教をひとり学び、日本に根付かせた空海とは一体どんな人物だったのか。

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 空海直筆の国宝「聾瞽指帰(ろうごしいき)」。24歳の時の作品。
 戯曲風に、儒教、道教、仏教を論じ、自らが仏教を選び出家する決意を示している。
 空海は中国語で書いている。中国の古典の知識をふんだんに使っている。

 唐に渡って密教を修め、高野山を開いた空海。
 持ち帰った真言密教は、その後、天皇から庶民まで多くの人を惹きつけた。

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 高野山真言宗総本山金剛峯寺。ご本尊は弘法大師、空海。

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 歴代天皇の位牌が今も安置されている金剛峯寺内には特別の部屋がある。上段の間。天皇や将軍の参拝時の応接間。総金箔張り。高野山がいかに信仰を集めていたかを物語る。

 比叡山を焼いて高野山にも攻撃を仕掛けた織田信長も、本能寺に倒れたあと、高野山に墓が作られた。

 高野山には、空海が今なお人々を救うためにこの地で行を続けている入定信仰がある。

 午前6時。毎日、僧侶たちによって弘法大師(空海)に食事が届けられる。
 食事を届ける御廟(ごびょう)。
 奥の院に向かう道には20万基もの墓が並ぶ。

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 別宗派である浄土宗の開祖・法然。川中島を戦った上杉謙信と武田信玄。さらに豊臣秀吉……。
 身分などで区別しない。この地では空海のもと、天皇から庶民まで同じ場所で眠っている。

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