外国人から見た日本と日本人(21)

2010.11.20 Saturday 02:58
くっくり



※クローデルは特に日光の森が好きでした。中禅寺湖畔にフランス大使館の別荘があって、毎年夏になると、6月から9月頃までそこに滞在しました。その間に周辺の森を歩き、男体山に登ったりもしたそうです。

■ラルフ・タウンゼント=アメリカ人。1900年(明治33年)生まれ。コロンビア大学卒業後、新聞記者、母校の英文科教師を経て米国務省に。1931年(昭和8年)に上海副領事に。ここで満州事変に伴う第1次上海事変に遭遇。その後福建省福州副領事。1933年に外交官を辞し、帰国後はスタンフォード大学講師のかたわら、極東問題の講演・言論活動・出版に専念。1937年には来日している。「アメリカは極東に手を出さず、日本に任せよ」という持論はアメリカの極東政策への厳しい批判となり、真珠湾攻撃後には反米活動をした罪で1年間投獄された。
「暗黒大陸中国の真実」(1933年出版)より

 アメリカ人の情報源は宣教師である。中国には大勢いるが、日本にはごくわずかしかいない。したがって、日本の情報はほとんど入らず、入る情報はほとんどが中国情報である。したがって、世論は「日本人が殺人狂と化した」となる。

〈中略〉アメリカの新聞界は名探偵シャーロック・ホームズ気取りで、「アジア大陸征服作戦を練る日本」等ととんでもないことを書く。「……は明白である」とか「したがって残念ながら……としか思えない」という具合である。ところが、極東に済む人間には「ブラック・ユーモア」「おふざけ」としか思えない。もちろん日本にとって、満州は喉から手の出るほど欲しい土地である。シャーロック・ホームズならずともわかることだ。わかりきったことを議論するほど無益なことはない。「猫は小鳥が好きである」ということを証明するために医学研究所を建てるようなものだ。

 アメリカの世論が、こうまで対日批判一辺倒となったのはなぜか。満州事変に至るまでの事情が伝わらなかったからである。一面トップは「日本軍奉天占領」「全満州に侵攻」である。これでは狡猾な日本軍が、物陰から襲い掛かるヒョウのように「何も悪くない可哀想な人間にいきなり噛み付いた」と思い込んでしまう。何年も前から中国当局は略奪行為を黙認し、反日プロパガンダを扇動した。線路に石を置き、日本人を狙撃、殺害した。およそ考えられる妨害行為を煽る反日プロパガンダをしたのは他ならぬ中国政府である。このような経緯をアメリカ人は知らない。


[7] << [9] >>
comments (12)
trackbacks (1)


<< 「アンカー」ビデオ流出で検察レジスタンス&APECで外務省サボタージュ
事実上の外国人参政権と役所も認めた「生駒市市民投票条例(案)」 >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.04R]