外国人から見た日本と日本人(21)

2010.11.20 Saturday 02:58
くっくり



 ——日本が謝罪をしないから両国の溝は埋まらないなどと言っていますが、村山談話以降も日韓関係も日中関係もかえって悪化しました。韓国は竹島の領有化を進めてきましたし、中国も前よりも一層、歴史認識問題を持ち出すようになりました

「日本人は謝れば、韓国や中国、北朝鮮が許してくれると思い込んでいるようですが、大きな間違いです。はじめから狙いは別の所にありますから、もともと許す気などない。中国の大戦略は日米韓の連携を極力抑え込むことです。だから歴史問題をことさら大きく見せかけて大ぼらを吹く。私が勉強した所ではそのどれも大した問題ではない。たとえば東京裁判のA級戦犯は日本の国内法で赦免されている。赦免された以上、もはや犯罪人ではありません。つまり日本にはA級だろうとB級、C級だろうともはや戦犯はいないのです。にもかかわらず、A級戦犯が合祀(ごうし)されているから靖国神社に行くなと言うのはこじつけです。
 講和というのは過去とけじめをつけることです。日中平和友好条約とか日韓基本条約を結ぶということはこれで過去の問題を清算し仲直りをするという約束であり、過去を蒸し返したりするのはおかしいのです」

 ——日本政府は韓国への「補償」問題を見直そうとしているようです

「日韓についていえば、過去のあらゆる補償問題は解決済みです。だから見直す必要などない。ところが日本人は潔癖症だから相手が少しでも文句をいうと、また謝って金を出そうかという話になる」

 ——潔癖症がかえってあだになっているわけですね

「日本人の道理とか正義感は大陸ではまったく通用しません」

 ——具体的にはどういうことでしょう

「日本人の持っている倫理、正義、道徳、順法精神などは人類普遍の価値であり、とても秀でています。日本国内ではこれらの価値は尊重されよく守られています。ところが日本を一歩外に出ると泥棒や詐欺師がいっぱいですよ。そのことに日本人は気付いていない」
〈以下略〉

■アントン・ウイッキー=スリランカ人。1940年(昭和15年)生まれ。島根県立大学客員教授。1961年(昭和36年)、文部省の国費留学生として来日。1979年(昭和54年)より日本テレビの「ズームイン朝!」の「ワンポイント英会話」コーナーに15年間出演した。夫人は日本人で、英会話学校講師時代の教え子。2003年(平成15年)、激しい頭痛に襲われ脳外科で緊急手術、生死の境を彷徨ったが一命を取り留める。日本滞在期間49年。

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