尖閣問題を考える上での具体例を77年前の本に学ぶ
2010.11.16 Tuesday 01:39
くっくり
〈中略〉「攻撃されている方が、攻撃している方に金を出し、あろうことか、先生自身までが攻撃の対象とされる」という珍現象が起きているのである。つまり金を出して反米プロパガンダをしてもらっているのである。珍現象というしかない。
(p.156-158)
*1 KKK=クー・クラックス・クラン。アメリカの白人至上主義を唱える秘密結社。現在もなお幾つかの分派が活動を続けている。
<私の感想> 「攻撃されている方が、攻撃している方に金を出し…」「金を出して反米プロパガンダをしてもらっている…」。耳が痛いですね。ちなみに日本の対中ODAは2008年度で終了したということになっていますが、終わったのは円借款(08年度で終了)だけで、残りの無償援助と技術協力は今も続いています(こちら参照)。また、朝鮮学校の無償化も彷彿とさせる話ですね。
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【養子にした中国人に裏切られた二人の女宣教師】
私が行く前の福州の話だが、もっとひどい話を聞いた。敬虔な女宣教師の話である。慎み深い方だが子供がいなかったので、奴隷扱いを受けている中国人の男の子を引き取ってかわいがり、学校に入れ、大きくなったら「神の御使い」となってくれるのでは、と期待していた。ところが、折悪しく吹き荒れた排外運動の嵐に吹かれ、「期待の星」はどこかへ消えてしまった。ますます騒がしくなったので、ささやかな家財道具を持って避難しようとしていたところ、暴漢どもが玄関に現れた。ここまではよくある話である。何と驚くなかれ、真っ先に略奪を働いたのは誰あろう、自分が拾って面倒を見てやったあの子ではないか。命からがら逃げ出し、その日一番の船でアメリカに帰り、二度と戻らなかったそうである。
アメリカ人宣教師だけではない。イギリス人宣教師も同じような苦い経験をしている。拾った女の子に精一杯愛情を注ぎ、教育を受けさせても、この子があちこちで「お母さんの財産は全部私のものになるよ」と言うからかなわない。実の親以上に何不自由なく育ててもらい、仲も良いのに、この発言である。どれほど育ての親ががっかりするか考えない。結局は財産しか目に入らないのである。「どういう価値観を持っているかでその民族の良し悪しが決まる」と、どこかの哲学者が言ったが、そのとおりである。
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