尖閣問題を考える上での具体例を77年前の本に学ぶ

2010.11.16 Tuesday 01:39
くっくり



 アメリカ領事はアメリカ国民のためありとあらゆる援助を惜しまないものであるが、中国勤務がほとほと嫌になり、辞める者が後を絶たない。先ほど述べたようなことが毎日のように起こるからである。

(p.99-101)

*1 福清=現在の中華人民共和国福建省福州市に位置する都市。

<私の感想> 捏造写真まで作って騙そうとするとは!……って、南京事件その他で中国側がばらまいたプロパガンダ捏造写真を知ってる皆さんは、今さら驚きませんよね(^^ゞ

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【国民党の監視下に置かれるミッションスクール】

 アメリカでは知られていないが、1927年から宣教師は国民党政府の監視下に置かれ、不本意ながらも従っており、小学校ではキリストの教えを教えることはできなくなっている。大学レベルでも学生の要望がある場合に限って、選択教科として教えている。これではミッションスクールの名が泣こうというものだ。

〈中略〉1868年の条約には宗教の自由が謳われてあったが、1928年、国民党は、これを反古(ほご)にした。お人好しの宣教師はさしたる抵抗を示さなかった。これに気を良くした国民党は、次に「国民党の党規を教えろ」とまで命令した。国民党は現在は有力政党ではあるが、排外勢力や共産主義(表向きは否定しているが)、その他さまざまな政党の寄せ集めの党である。アメリカにたとえると、ある日突然、あらゆる学校に民主党なら民主党の、また共和党なら共和党の宣伝をしろと命令を下すようなものである。これほど凶暴な政党はアメリカにはない。KKK*1も真っ青である。

〈中略〉こういう国民党の命令を、宣教師たちは言われるままに受け入れた。

〈中略〉教科書も国民党情宣部の手になるものである。排外的内容に満ち、アメリカ人教師を罵倒するものである。アメリカ人が作った校舎内でこうしたことが起こっているのである。影響された学生が教師を侮辱するから、学期の終わり頃になると泣きたくなるそうである。領事館では、こうした教科書を英訳して保存しているからどなたでもご覧になれる。まともな内容なら良いが、全くでたらめである。

 具体例を挙げよう。今は亡き孫文博士の提唱した「三民主儀」に外国資産に関する件がある。そこで孫文は、「外国人を追放すれば資産はすべて中国人のものとなり、その恩恵は国民全体に行き渡る」と力説している。そして、一人当たりどれぐらいの額になるか具体的数字まではじいている。

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